スーパーエース・西田有志 がむしゃらバレーボールLIFE(18) 第17回を読む>> バレーボール日本男子代表の若きエース、西田有志(ジェイテクトSTINGS)。これまでのバレー人生と現在の活動について追う人気連載の第18回は、2020…
スーパーエース・西田有志
がむしゃらバレーボールLIFE(18) 第17回を読む>>
バレーボール日本男子代表の若きエース、西田有志(ジェイテクトSTINGS)。これまでのバレー人生と現在の活動について追う人気連載の第18回は、2020年12月6日に開設した公式YouTubeチャンネル(『YUJI NISHIDA CHANNEL』)での活動について聞いた。
スタメン発表時に、チームメイトと体をぶつけ合う西田
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――日本のバレーボール選手が、個人でYouTubeチャンネルを開設する例はあまりないと思いますが、どんなきっかけがあったんですか?
「今夏に東京五輪が開催予定ですし、バレーボールのことをもっと知ってもらいたかったので『始めてみよう』と。YouTube では動きや声などでより"リアル"を伝えやすいですから、いつも観客席から見ていただいているバレーボールを、選手に近い目線で感じてもらえるんじゃないかと思っています」
――チャンネル開設前から、サイトにアップされていた西田選手のプレー動画は再生数が多く、海外の視聴者もたくさんいる印象があります。
「YouTubeは世界中どこからでも見られますからね。もちろん日本の方たちにも動画を見てもらいたいんですが、僕を応援してくれている海外のファン、まったく僕を知らない人にも届けたい。海外の視聴者からは『タイトルを英訳してほしい』『英語の字幕をつけてほしい』といった要望があるので、できるだけ応えていきたいです。まだチャンネルを開設して間もないですけど、そういう積み重ねで広がっていったらと思います」
――最初のほうの動画では、チャンネル開設のあいさつのあとに、西田選手が99個の質問にひたすら答える動画もありました。かなり細かい、パーソナルに迫る質問もありましたが、企画は西田選手が発案しているんですか?
「基本的には自分がやりたいと思ったことを、動画を作るスタッフさんたちに相談しています。動画のコメントを見てテーマを決めることもありますね。ジェイテクトのチームメイトである柳澤広平選手にも出演してもらった、僕が未経験者(動画スタッフ)にサーブを教える動画もそうです。
99個の質問については、YouTubeを始めるにあたって、しっかり自己紹介がしたかったので。チャンネルを見る人の中には、僕が何者かわからない人もいるわけですから、『こういう人間で、こういったことをやっています』というのを伝えるべきだろうと」
――動画ではすごく流暢に話していますが、台本のようなものを用意するんですか?
「一切ないですね。これもスタッフの方と話し合ったことですが、台本を作ってしまうとだいたい想定した結果になってしまうというか、先ほど言った"リアル"な感じがなくなってしまうと思うんです。そういうかっちりした内容はタレントさんなら面白くできるでしょうけど、僕はスポーツ選手なので。もしバレーボールをやめて、競技とは別の活動をしていくとなったら台本も必要になるかもしれないですけど、今は選手として、その時その時の感覚をしっかり言葉にすることを大切にしています」
――ちなみに、他のアスリートの動画も見ることはありますか?
「いろいろ見ていますよ。現役のアスリートでは、他の競技でも個人でチャンネルを持っている方はまだ少ないと思うんですが、格闘技の選手はチャンネルを持っている方が多いですね。トレーニングの動画や、業界がまったく違う料理の動画もよく見ます」
――具体的にはどんなチャンネルでしょうか。
「格闘技ではRIZINで活躍している朝倉海さんのチャンネルをよくチェックしています。中学校でバレーボールをやっていたそうなので、それも縁を感じますし。格闘技をやっている方たちは"目がいい"ので、バレーボールにも生かせることがあると思います。俊敏さではバレーボール選手より上でしょうし、そういったところをどのように高めているのかも気になりますね。
ほかにも、トレーニングだったら『ぷろたん』さんや『JIN』さん、料理では『きまぐれクック』さんや『谷やん』さんなどの動画を見ています。基本は、今の自分が必要としているものですね。アスリートの日々の過ごし方、参考にできるトレーニング、料理も体作りを考えて自分で作ってみようとなりますし。でも、面白い系で江頭2:50さんの動画も大好きですよ。もちろん内容は面白いですし、人としてもすごく尊敬しています。そういったオススメの動画は、周りの人に勧められて見ることが多いです」
――どなたかとコラボすることも考えていますか?
「いや~、そのためには僕のチャンネルの登録者や動画の再生数をもっと上げないといけませんね(笑)。
ともあれ、自ら発信していくことは継続してやっていこうと思います。こういった発信に関して、バレーボール界はまだまだ活発じゃないと感じています。五輪後もたくさんの方に応援してもらうには、いろんなことをしていかないといけない。バレーボールに打ち込むことが第一なので、本職のユーチューバーさんよりは動画の本数は少なくなりますが、これまで自分が経験してきたことや、まったくやったことがない競技以外のことにもチャレンジして、多くの方に見てもらいたいです」