コロナ禍により、別の国で本戦の約1ヶ月も前に行われるという異例の開催とな…

コロナ禍により、別の国で本戦の約1ヶ月も前に行われるという異例の開催となった「全豪オープン」予選が終了。男女各16名が厳しい3試合を勝ち抜いた。その中の一人、30歳のレベッカ・マリノ(カナダ)は、かつてトップ40にも入ったことのある選手だ。彼女の復活劇について、米テニスメディアBaselineが報じた。【動画】2019年全仏オープン予選でのレベッカ・マリノ

マリノがプロデビューしたのは2005年、わずか14歳の時で、ブレイクしたのは2010年。予選を勝ち上がって「全米オープン」でグランドスラムの本戦に初出場したマリノは、1回戦に勝利し、2回戦では元世界女王で当時世界ランキング4位だったビーナス・ウイリアムズ(アメリカ)に敗れはしたが接戦を演じて、注目を集めた。

2011年1月にトップ100入りすると、世界38位まで急上昇。その年のメンフィスでの大会で初めてツアーレベルの決勝に進出、準優勝を遂げた。

しかしその2年後の2013年、22歳の若さで、マリノはプロ生活に別れを告げた。当時はその理由を燃え尽きてしまったことと疲労としていたが、後にうつ病と診断されていたこと、テニスで脚光を浴びたことでSNS上でさんざんな中傷を浴びたことに耐えられなかった、と明かした。

マリノはブリティッシュコロンビア州の自宅に戻って、大学のコースを受講し、ボートのチームに入って活動した。彼女の弟も大学でボートのチームに所属しており、伯父は1964年の「東京オリンピック」で金メダルを獲ったカナダのボートチームの一員だったのだ。

だが2017年、マリノの父が前立腺がんと診断される。マリノは父にもう一度自分がコート上で戦う姿を見て欲しいと思い、2018年に復帰。復帰後に出場したITFレベルの大会で19連勝を挙げ、「全豪オープン」予選と「フェドカップ」にも出場した。

マリノは2019年の夏に左足に怪我をして、その後コロナによるテニスツアーの中断もあり、今回の「全豪オープン」予選まで大会に出場できなかった。それでも久々の試合では予選3試合すべてストレートで勝利し、本戦出場を決めている。マリノの父は2020年に亡くなってしまったが、天国から彼女の活躍を見て喜んでいるだろう。

来月開催される「全豪オープン」(オーストラリア・メルボルン/2月8日~男子21日・女子20日/ハードコート)は、現在世界312位のマリノにとって、2013年の「全豪オープン」以来のグランドスラム本戦出場となる。

(テニスデイリー編集部)

※写真は2019年全豪オープン予選でのマリノ

(Photo by Graham Denholm/Getty Images)