現地は厳戒態勢、感染リスクを避けるため移動は大会指定のチャーター便 男子テニスの国別対抗戦「ATPカップ2021」が2月…

現地は厳戒態勢、感染リスクを避けるため移動は大会指定のチャーター便

 男子テニスの国別対抗戦「ATPカップ2021」が2月1日にオーストラリアで開幕を迎える。新型コロナウイルスの感染拡大に伴う、厳戒態勢で行われるテニス界の団体戦に日本代表として参戦する42歳で“テニス界現役最年長ランカー”の松井俊英が「THE ANSWER」のインタビューで、異例尽くしの代表戦について語ってくれた。

 昨年も現役最年長ランカーとして、日本代表の一員としてATPカップに参戦した松井。今年は自身が持つ最年長記録を1歳更新してのエントリーとなる。

「去年の大会は錦織選手の怪我で急遽代役という形での参戦でした。準備は1週間だけだったので、十分ではありませんでしたが、今回はATPに最初からエントリーが認められたので、1か月間準備ができました。テニスは技術。ダブルスの練習を一生懸命やらないといけない。それができたことは大きいですね」

 年末年始、日本国内で積んだトレーニングに充実の表情を浮かべていた松井。コロナ禍の影響で、参加チームが例年の24から12に半減となる今大会。参戦する選手にとっても異例の大会になるようだ。

「オーストラリアは非常にコロナの感染者を抑えられている。それだけに外国人の入国には非常にデリケートになっています。今回のビザの取得手続きも大変でした。申告するPCR検査は出発3日前じゃないとNG。結果を英訳して、オーストラリア政府に送ります。そこで初めてフライトに乗れるかどうか。例えるならロシアのビザ取得と、各種給付金の申請に、ドラマ24のようなドタバタが重なったかのような感じでした」

 オーストラリア保健省発表によると、今月13日の新規感染者がわずか13人と、封じ込めに成功している同国だけに、入国手続きも厳格だった。シンガポール経由で無事豪州に旅立った松井だが、大会側が指定するフライトにも条件が設けられていたようだ。

「感染のリスクを防ぐためにチャーター便になりました。普段のフライトに比べると圧倒的に高くなります。大会側から補助も出ますが、選手によって支給額は異なります」

代表チームの人数も最小限、監督は錦織のコーチが兼任「極めて異例です」

 エアー代は片道6000豪ドル(約48万円)だったという松井。さらに代表チームのメンバー構成もコロナ禍ならではの制限があったという。

「代表チームも最少人数になりました。5人目の選手も帯同できません。各個人の帯同コーチも1人で、今回は錦織選手のプライベートコーチが代表チームの監督になると聞いています。マックス・ミルヌイコーチです。国別対抗戦のデビスカップも歴代日本人が監督を務めているので、これは極めて異例ですね」

 今大会には錦織圭(日清食品)も参戦するが、2020年シーズンから錦織のコーチを務めているミルヌイ氏が日本代表の監督を兼任。シングルス2試合とダブルスのオーダーなどを決めるようだ。

「実際に行ってみないとわからないことが多いと思います。理想通りの展開になるように全力を尽くします」

 コロナ禍で日の丸を背負った戦いに挑む42歳のベテラン。オーストラリアの地で現役最長プレイヤーの矜持を示すつもりだ。

松井俊英(まつい・としひで)
1978年4月19日、千葉県柏市生まれ。42歳。ATPダブルスランキング世界207位。シングルスランキング802位。私立八千代松蔭中学卒業後、カナダ・トロントのノースビュー・ハイツ・セカンダリースクールで単身語学留学を経て、ブリガム・ヤング大ハワイ校卒業。2000年にプロ転向後、06年、10年にデビス杯日本代表に選出。世界46か国以上を転戦し、19年には41歳で現役選手として世界最年長のATPランカーとなった。2年連続でATPカップ日本代表にも選出されるなど実力は健在。オンラインサロンも展開中。(THE ANSWER編集部)