カタール・ドーハで開催されている「カタール・エクソンモービル・オープン」(ATP250/1月2~7日/賞金総額123万7190ドル/ハードコート)の男子シングルス準決勝で、前年度覇者で第2シードのノバク・ジョコビッチ(セルビア)が5つの…

 カタール・ドーハで開催されている「カタール・エクソンモービル・オープン」(ATP250/1月2~7日/賞金総額123万7190ドル/ハードコート)の男子シングルス準決勝で、前年度覇者で第2シードのノバク・ジョコビッチ(セルビア)が5つのマッチポイントをしのいで、4-6 7-6(7) 6-3でフェルナンド・ベルダスコ(スペイン)を倒し、決勝に進出した。

 ジョコビッチが決勝で対戦するのは第1シードのアンディ・マレー(イギリス)。マレーは準決勝で第3シードのトマーシュ・ベルディヒ(チェコ)を6-3 6-4で破り、両者の対戦成績を7連勝、11勝6敗とした。

 またも肌寒く風の強かった金曜日、ジョコビッチは世界42位のベルダスコに辛勝した。元トップ10の狡猾なサウスポー、ベルダスコは最初の2セットで----正確に言えば第2セットのタイブレークの後半まで----試合の主導権をその手に握っていた。

 一方、マレーはベルディヒに対して、ジョコビッチが直面したほどの問題を抱えることはなかった。マレーは堅固なパフォーマンスを見せ、10本のサービスエースと22本のウィナーを記録。そして、ツアー連勝記録を28に延ばした。

 「ノバクとの素晴らしい試合を楽しみにしている」とマレーは試合後、コート上で言った。「全豪オープンに向けての準備のために、完璧な週となった」。

 マレーは、ジョコビッチに対するここ3試合のうち2試合に勝っており、その中には2016年シーズン末のATPファイナルズ決勝も含まれている。しかしジョコビッチは、マレーに対する通算成績で24勝11敗と大きくリードしているのだ。

 「僕らはいつも長いラリーのある、非常にフィジカルな戦い、見ごたえある試合を繰り広げてきた」とジョコビッチ。彼は昨年の全仏決勝でマレーを倒している。「世界1位と2位の間の対決、完璧なカードだね」。

 しかしジョコビッチは、ベルダスコが決勝でマレーと対戦する選手になっていかもしれなかったことを認めてもいる。第2セットのタイブレーク6-2からベルダスコが手にした5つのマッチポイントのうち4つは、ベルダスコ自身のミスにより失ったものだ。

 「フェルナンドはついていなかったと言わねばならないだろう。彼は試合の大部分で、明らかにより強い選手だった。彼が勝ってしかるべきだった」とジョコビッチは言った。「5つのマッチポイントをしのいだことは、(長いキャリアを振り返っても)あまりなかったと思う」。

 準決勝まで1セットも落としていなかった第2シードのジョコビッチは、第3セットの第3ゲームでベルダスコのサービスをブレークし、ついにコントロールを取り戻した。最終セットではアンフォーストエラーを1本しかおかさず、ベルダスコのサービスをふたたび破ることで試合に終止符を打った。

 「ノバクのように重要な相手に対して、こうも勝利に近づいておいて負けるというのはすごく辛い」とベルダスコ。「こうもいいプレーをし、こうも勝利に迫ったあとに負けるのは辛すぎる…」。

 第1セットのベルダスコは、最初2-4でリードされていたが、第7ゲームと第9ゲームでジョコビッチのサービスをブレークし、セットを奪うことに成功していた。

 ベルダスコが最後にジョコビッチと対戦したのは昨年のカタール・オープン2回戦。そこで彼は、ナンバーワンの選手に対する11連敗目を喫していた。

 ジョコビッチはベルダスコとの対戦成績をこれで9勝4敗とした。

 一方、マレーはカタール・オープンの25年の歴史の中で4度決勝に進出した唯一の選手だ。彼は2007年大会は決勝で敗れたが、続く2年の決勝では勝って優勝を遂げている。(C)AP