年明けの3日間開催。その最終日(1月11日)には、3歳牝馬によるGIIIフェアリーS(中山・芝1600m)が行なわれる…

 年明けの3日間開催。その最終日(1月11日)には、3歳牝馬によるGIIIフェアリーS(中山・芝1600m)が行なわれる。

 過去10年の成績を振り返ってみると、1番人気は2勝、2着1回、3着0回、着外7回と振るわず、波乱傾向にある。実際、2012年、2013年と3連単では50万円超えの高配当が生まれており、それらを含めて10万円超えの高配当が5回も出ている。まさに新年の"お年玉レース"と言える。

 その要因のひとつは、重賞でありながら、例年1勝馬同士の争いになることが多いからだ。今年も出走予定16頭のうち、2勝馬はわずかに1頭。"荒れる"可能性は大いにある。

 現に、GIIIアルテミスS(10月31日/東京・芝1600m)で3着に入ったテンハッピーローズ(牝3歳)が人気の中心になりそうだが、トラックマンたちは同馬の能力は認めつつも、伏兵の台頭を示唆する。

「テンハッピーローズは、1勝クラスのサフラン賞(10月4日/中山・芝1600m)において、年末のGI阪神ジュベナイルフィリーズ(阪神・芝1600m)で僅差の2着となったサトノレイナスの2着。アルテミスSでは、阪神JFを制したソダシからコンマ4秒差の3着と健闘。鞍上の福永祐一騎手も、その能力をかなり買っているようです。ただ、中山・マイルの舞台では、展開次第でどんな馬も突っ込んできますから、絶対視するのはどうでしょうか......」

 そう語るのは、日刊スポーツの木南友輔記者。さらに、デイリー馬三郎の吉田順一記者も、テンハッピーローズには疑問の目を向ける。

「テンハッピーローズは、小柄な牝馬で切れ味が身上。馬格のある馬が優勢な設定となっている今の中山の馬場が、はたしてマッチするのか。また、今回は約2カ月半ぶりのレースとなりますが、3度目の関東遠征。この時期の3歳牝馬にとって、長距離輸送での競馬は楽ではありません。状態、舞台ともに疑問符が残り、人気と信頼度がかみ合っていない感じがします」



フェアリーSでの大駆けが期待されるオプティミスモ

 そこで、吉田記者が穴馬候補に推奨するのは、オプティミスモ(牝3歳)だ。

「人気を集めるテンハッピーローズあたりの動き出しが早ければ、後続で脚をタメる同馬の末脚が炸裂するんじゃないかと見込んでいます。また、新馬戦(10月11日/京都・芝1400m)を勝って、前走のGIIIファンタジーS(11月7日/阪神・芝1400m)でも、勝ち馬メイケイエールからコンマ3秒差の4着と善戦していますが、今回の舞台はタフな中山。馬体重420kgほどで馬格がないため、人気が暴落しているのも魅力です。

 回転の速いフットワークでストライドは少し小さめですが、体幹がしっかりしていて、ブレのないフォームからシャープな伸び脚を繰り出します。この走りなら、タフな設定でもパフォーマンスを落とすことはないと思っています。

 約2カ月ぶりの実戦となりますが、CWと坂路で丹念に乗り込んでいて状態は万全。有力馬の動きを見ながら、ノンストレスで外から伸びるような形になれば、上位争いを演じてくれるのではないでしょうか」

 吉田記者はもう1頭、クールキャット(牝3歳)の名前も挙げる。アルテミスS(5着)ではテンハッピーローズの後塵を拝したものの、舞台が変わっての逆転を期待する。

「前走のアルテミスSでは馬込みで我慢する形となり、ストライドの大きい同馬にとっては、終始窮屈な競馬を強いられたことが痛かったと思います。また、馬体重が14kg増と、多少重めが残っていたことも影響したのではないでしょうか。

 馬体重を考えると、厳寒期でどこまで絞れるかが気になるところですが、この中間の乗り込み量や負荷を考えれば、心配はないでしょう。馬格があって、今のタフな中山はぴったり。外に馬を置かず、自らが動いていく競馬ができれば、自ずと結果はついてくるはずです」

 クールキャットについては、木南記者も推奨する。

「前走は、内からしぶとく伸びて5着。レース後、鞍上の津村明秀騎手は『来年が楽しみ』とべた褒めでした。フットワークが大きな馬で、今回も小回りコースへの対応が問われることになりますが、鞍上がいいイメージを持っている点は強調材料でしょう。

 半兄が昨年のGIII中山金杯(中山・芝2000m)を勝ったトリオンフ。その血筋から、この時期の中山の馬場もこなせそう。加えて、牝系がメジロ牧場の生産馬ゆえ、スタミナを秘めている点も心強い限りです」

 木南記者ももう1頭、注目している馬がいるという。

「ノーザンファームの生産馬であるカラパタール(牝3歳)です。父カレンブラックヒルを思わせる黒光りした馬体が印象的な同馬。夏の新馬戦(7着。8月15日/新潟・芝1400m)ではハイペースで逃げて失速してしまいましたが、前走の未勝利戦(10月10日/東京・芝1400m)では道悪のレースで圧勝しました。

 今の中山はタフな馬場ですけど、先行力があって、重い馬場を苦にしないのはプラス。父譲りのボディバランスのよさも生かされると思います。

 昨秋の2歳重賞は、GIII札幌2歳S(札幌・芝1800m)からGIホープフルS(中山・芝2000m)までノーザンファーム生産馬が制しており、現在12連勝中。この勢いは当然、無視できません」

 波乱ムードが充満している明け3歳の牝馬重賞。穴党記者が自信を持ってオススメする3頭で、ビッグなお年玉をゲットしたいところだ。