今季を現役最後のシーズンにすることを示唆したパナソニックインパルスの『レジェンド』D L脇坂康生。ライスボウルでは勝負どころをきっちり止めるベテランの技を見せた。日本代表として5度の世界選手権出場、インパルスの一員として4度目の日本一、そして今後のこと。集大成を懸けた1年間を脇坂が語った。(ハドルマガジン2月号抜粋記事)

想定を超えることができた
2015年シーズン

──2015年は世界選手権にはじまり、4度目のライスボウル制覇に終わる長いシーズンでした。脇坂さんはどのように感じられていましたか? また、出来はいかがでしたか?

脇坂 長いシーズンでしたが、上出来だったシーズンだと思います。
 世界選手権まで持つかな? という状態からスタートして、世界選手権はなんとか持ちました。秋のシーズンも最後までいければいいな、とは思っていたのですが、体は限界が近い状態だったので、秋のシーズンは若手に頑張ってもらって、サポート役にまわろうと思っていました。しかし、負傷者の関係で結局フルにローテーション出場しました。自分があまり戦力になりすぎても来年以降、チームが困ることになるという考えがある一方で、出場しているからには手を抜く訳にはいきませんので、複雑な心境でしたね。

──体が限界とおっしゃっていますが、今回のライスボウルのプレーぶりからはそんな印象はあまり受けませんでした。

脇坂 ライスボウルが終わった後、家族は食事に行ったのですが私だけホテルに戻ってすぐに寝ました。ぱっと目が覚めたら一瞬何時だかわからなかったのですが、夜中の0時30分。ホントにしんどいんですよ(苦笑)。 今季は膝の痛みとずっと戦っていました。実は世界選手権も腫れが出てしまうと動けなくなるので、毎日痛み止めを飲んで腫れだけは抑えてなんとか乗り切りました。秋のシーズンはセカンド・ステージのアサヒビール戦ぐらいから疲労が出てきて、試合後、一週間は膝の腫れが引かず、残りの一週間でなんとか調整して試合に間に合わせていました。 実は富士通戦後も膝が腫れていて、ライスボウルも直前に調整して臨みました。もうライスボウルから10日ほど経っていますが、今もまだ十分に動ける状態ではありません。膝に問題があると走り込みができないので、スタミナの部分でも今季は不安を抱えてプレーしていました。 どこまで行けるかわからずに臨んだシーズンでしたが、今までのキャリアの中で培ってきた『貯金』もすべて使い果たして、痛みを抱えながらもフルにプレーできました。自分の想定を超えることが出来たシーズンでした。

最初のキーは目の前のOL
必要に応じ視野を広げる

──今までの経験をフルに使ってということでしたが、ライスボウルでは勝負どころをきっちり押さえる活躍が印象的でした。社会人同士の対戦と、ライスボウルで学生と対戦する時の違いはありますか?

脇坂 社会人同士の対戦では相手もあまり無茶なプレーはしてきません。しかし、学生は様々なプレーを準備してくるので何をしてくるかわかりません。ですから、一応、ビデオを見て相手のプレーを頭には入れておきますが、最初は目の前のOLにキーを置いて、様子をみながらプレーしました。最初から全体を見ようとしてしまうと、迷って動けなくなるので、最初はOLの動きをキーにして動き、試合の中でプレーの傾向を掴んで、必要に応じてバックフィールドの動きまで視野を広げていくというのが私のやり方です。

──具体的なプレーを例に教えていただきたいと思います。まず、第2Qの最初、パナソニック陣42ヤードの第3ダウン8ヤードの場面、立命館大RB西村のランを1ヤードの前進に食い止めたプレーです。この時に考えていたことを教えてください。

脇坂 確かトラップをよけてタックルに行ったプレーですよね? 実はこの前のシリーズで….

続きはハドルマガジン2月号vol.12を御覧ください。
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