「スポーツ界の名珍場面総集編」―12月、総合格闘技での紳士的な振る舞いに脚光 2020年も残りわずか。スポーツ界は新型コロナウイルスの影響を受けたが、感動を与えるスーパープレーから思わず笑う珍事まで、記憶に残るシーンも誕生。「名珍場面202…

「スポーツ界の名珍場面総集編」―12月、総合格闘技での紳士的な振る舞いに脚光

 2020年も残りわずか。スポーツ界は新型コロナウイルスの影響を受けたが、感動を与えるスーパープレーから思わず笑う珍事まで、記憶に残るシーンも誕生。「名珍場面2020」と題し、今年を振り返る。今回はアジア最大の格闘技団体「ONEチャンピオンシップ」での一コマだ。左ハイキック一撃、わずか37秒で決着。相手を失神させ、すぐさま攻撃も止めた。圧倒的な強さとスポーツマンシップを見せつけたシーンをONEチャンピオンシップが動画付きで公開し、「粉砕」「本物のスポーツマンシップ。あるべき姿だ」「さらに一発打たなかったところにリスペクト」と反響が集まった。

 驚きの決着が生まれたのは、今月4日にシンガポールで開催された「ONE:BIG BANG」、ボカン・マスンヤネ(南アフリカ)とレネ・カタラン(フィリピン)の一戦だった。開始30秒過ぎ。カタランがマスンヤネの足を掴みに行き、距離を詰めるが、これをマスンヤネが振り払った次の瞬間だった。左ハイキックをカタランの右側頭部に一閃。クリーンヒットさせた。

 全身から力が抜けたように仰向けに倒れ込んだカタラン。マスンヤネはトドメを刺しに詰め寄るが、相手が失神しているのを見るとすぐさま両手を挙げ、攻撃を寸止めした。一瞬遅れて審判が試合をストップ。鮮烈KOで勝利を奪った。ONEチャンピオンシップ公式インスタグラムは「ボカン・マスンヤネ(南アフリカ)がランキング3位のレネ・カタランをクレイジーなヘッドキックKOでぶちのめす!」と動画付きで紹介した。

 コメント欄には「ナイスキック」「粉砕」「次のチャンピオンだ」という称賛とともに「本物のスポーツマンシップ。あるべき姿だ」「偉大なハートを持つファイターだ」「さらに一発打たなかったところにリスペクト」「ヘッドキック後の見事なコントロール」「紳士」と失神した相手に対する攻撃を瞬時に止めた行動を称える声も多かった。

 レスリング出身、ONE参戦2戦目で圧巻の強さを見せつけたマスンヤネ。南アフリカ出身ファイターは格闘技におけるスポーツマンシップとともに、鮮烈な印象をファンに植え付けた。(THE ANSWER編集部)