東京女子プロレス 1.4後楽園ホールで挑戦者・辰巳リカを迎え撃つプリンセス・オブ・プリンセス王者の坂崎ユカ。その坂崎が初めて観たプロレスが、DDTのビアガーデンプロレス。いても立ってもいられず高木三四郎社長に入団を直訴した。可愛らしいルック…
東京女子プロレス 1.4後楽園ホールで挑戦者・辰巳リカを迎え撃つプリンセス・オブ・プリンセス王者の坂崎ユカ。その坂崎が初めて観たプロレスが、DDTのビアガーデンプロレス。いても立ってもいられず高木三四郎社長に入団を直訴した。可愛らしいルックスと冷静な闘志を併せ持つ坂崎ユカ。その秘められた魅力に迫る。
--坂崎選手が初めてプロレスを観たのは、いつですか?
坂崎ユカ(以下 坂崎):最初に観たのは、DDTのビアガーデンプロレスでした。新木場で1週間連続して行う大会。そこで観たプロレスがすごく楽しくて、私がやりたかったことが全て詰まっていました。
--元々はお笑い芸人を目指していたとか。
坂崎:中目黒にあるワタナベエンタテイメントの養成所に通っていました。イモトアヤコさんに憧れて「珍獣ハンターやってみたいな」と。完全に安易な考え方でしたね(笑)。
--小さい頃から格闘技に興味がありましたか?
坂崎:PRIDEやK-1等を観てました!ただ私の住んでいる地域に、レスリングや格闘技の道場は全くなくて。興味はあったけど、そういう部分に触れていませんでしたね。
--坂崎選手の試合を拝見して、運動神経が良いように感じました。子供の頃、何か運動をしていましたか?
坂崎:バレーボールをしていました。ただハマっていたわけではないですね。体育のテストはずっとA判定でしたけど。
--運動神経が良かったんですね。ところで東京での活動に話を移しますと、当初はDPG(※)のメンバーとして活動を開始されましたね。
坂崎:DPGで福田洋さんやアントーニオ本多さんがプロレスしているのを観て、その流れでDDTのビアガーデンプロレスを観ました。決して福田洋さんに憧れていたわけではないです(笑)。ただ「どうしたらプロレスラーになるのか」方法が分からないくて。
だから、ビアガーデンプロレスの会場で高木三四郎社長を見つけた瞬間、辰巳リカと一緒に走り出して「DDTに加入させてください」とお願いしました(笑)。
※ロックフェス「夏の魔物」の主催者、成田大致(なりただいち)によって結成された、かつて存在した音楽ユニット。
--すごい行動力ですね。
坂崎:私がやりたかったことが「プロレスだ」と思ったんですよね。それが2013年8月です。
--旗揚げ戦が2013年12月ですよね!デビューまで3,4ヶ月しかないですよ。
坂崎:デビューが決まったのも旗揚げ戦の1週間前ですから。正直いっぱいいっぱいでした。でもプロレスは中毒性があるといいますか、「投げたら投げ返す」という反応の気持ち良さがありました。同時に旗揚げ戦で自分の不甲斐なさも痛感し「これは練習しなきゃ」と。
--東京女子プロレスの旗揚げ当時は、どのくらいのペースで試合を行なっていましたか?
坂崎:旗揚げ直後の試合は、月に1回ペースでしたね。その間隔がだんだん狭まってきて3年目くらいから月に2回。5年目くらいから月に3回。現在は週1回ペースになっています。
--2015年に「DDTドラマティック総選挙2015」が行われ211票を獲得し20位にランクインしましたね。
坂崎:ちょっと訳が分からなかったですね(笑)。その時、私はベルトを持っていた訳でもなく、結果を残していた訳でもないのに、「お客さんが支えてくれていたんだ」と感じました。それが数字に現れたので「もっと頑張らなきゃ!」と思いましたね。
--2016年5月には山下実優選手が持つプリンセス・オブ・プリンセス王座に初挑戦しました。
坂崎:挑戦することもそうですけど、今の自分がどれくらいなのかをそこで測ることが出来たので。対戦して「まだまだダメだ」と思いましたね。
--坂崎選手は、自分のことを客観的に見ることが出来ますよね。
坂崎:なんか私って冷めていますよね(笑)。
--いやいや、そういうことではなく、レスラーは感情的に動くタイプと、冷静に分析して動くタイプがいると思いますが、坂崎選手の場合は後者かと思いました。先日のTDC大会の時も、最後に東女の選手を並べてお客さんに挨拶され、全体を俯瞰して見ることが出来る選手だと感じました。
坂崎:「全体を俯瞰して見る」ですか…そうなるとスタッフ側で、主人公ではないですね(笑)。昔から、ちょっとひねくれていました。自分が前に出るより、どこか客観的に物事を見るクセがあるんですよね(苦笑)。
--2017年6月に優宇選手が保持するプリンセス・オブ・プリンセス王座に挑戦、勝利しベルトを初戴冠しました。当時、チャンピオンだった優宇選手とは体格差がありますが、やりにくさはありませんでしたか?
坂崎:やりにくさはないですね。身体が大きい分、関節技も決まりやすいですし体力面でも勝てたりするので、精神的に負ける気はなかったです。ただ初めてベルトを巻いたことで浮かれてました。もう完全に「ウカウカ」してました。初防衛戦でベルトを獲られましたし(苦笑)。
--2019年3月にはAEWの旗揚げ戦に参加されましたよね。
坂崎:その当時、東京女子は海外に向けてのアピールをしていませんでした。そんな状況の中、Cyber Fightの動画サイト「WRESTLE UNIVERSE」が世界中に配信されている唯一のものかと。それを観ていた海外の方やケニーオメガさんが、私のスタイルを評価してくれてチャンスをくれました。「ガムシャラに走ってきたけど、そんな私を見つけてくれることがあるんだ」と。そして「プロレスって私の味方でいてくれる」と改めて感じた瞬間ですね。
--海外で試合をしてみて、ファンの反応はいかがでしたか?
坂崎:反応は素直ですね。例えば、東京女子のお客さんは「レスラーを育てる」感覚。気になるレスラーがいると、最初から応援し育っていく姿を見続けてくれます。2015年の総選挙の時は、応援してくれたファンの声があるから私は頑張れました。
海外の人は仕上がっているレスラーを見るので「今、目の前で行われていることが楽しいか楽しくないか」で判断します。もし私がしょっぱい動きをすると、ブーイングが起きます。こっちが派手にアクションをして、それがお客さんに伝わると大きなリアクションが返ってくるので分かりやすいですね。
--今後もAEWには参戦するんですか?
坂崎:状況が状況なので、いますぐ参戦するのは難しいと思います。でも色々学ぶことも多いので参戦させて頂ければと考えています。
<後編に続く>
<インフォメーション>
6年連続開催となる東京女子プロレス「イッテンヨン」後楽園ホール。メインイベントはチャンピオン坂崎ユカ選手が、同期である辰巳リカ選手の挑戦を受けるTOKYOプリンセス・オブ・プリンセス王座選手権。詳細はこちらをご確認ください→https://www.ddtpro.com/schedules/14770
また1・4後楽園大会の模様はインターネットテレビ局ABEMAの格闘チャンネルで生配信され、動画配信サービス「WRESTLE UNIVERSE」では初の全編英語での実況生中継が行われます。
ABEMA視聴URL→https://abe.ma/2ISG16P
WRESTLE UNIVERSE→https://www.ddtpro.com/universe
坂崎ユカTwitter→https://twitter.com/YukaSakazaki
坂崎ユカInstagram→https://www.instagram.com/enjoygirl1227/