8月に動画が話題となったWBA正規王者・徐燦、IBF王者と来年対戦か 今年8月、10秒間に111発のパンチを繰り出す映像で話題となった中国人ボクサーが、来年2月に世界タイトル戦を行うことが濃厚であると米メディアが報じた。WBA世界フェザー級…

8月に動画が話題となったWBA正規王者・徐燦、IBF王者と来年対戦か

 今年8月、10秒間に111発のパンチを繰り出す映像で話題となった中国人ボクサーが、来年2月に世界タイトル戦を行うことが濃厚であると米メディアが報じた。WBA世界フェザー級正規王者・徐燦と、IBF同級王者ジョシュ・ワーリントン(英国)の一戦について、米スポーツ専門メディア「ジ・アスレチック」は記事で「近日中に発表される見通しだ」と記載している。

 目にも止まらぬ速さが、リング上でも見られるだろうか。徐燦は今年8月、SNS上で公開した動画で注目を集めた。スマートフォンのストップウォッチが画面に映る中、タンクトップ姿の徐燦は銀の大きな丸い板のようなものに向かってパンチをゆっくりと打ち始めた。その直後だ。一気にスイッチを入れると、凄まじいスピードに加速した。

「ダダダダダダ……」と音を立てながら、超高速で左右の拳をコツコツと当てていく。腕を胸の前でクルクルと回すようにして破壊力こそないが、速度はスゴイ。途中は苦悶の表情でカメラ目線を送りながらもペースは落ちず、10秒経過した時点で記録したのは111発。最後はカメラに向かって「誰か、俺よりできるか?」と不敵に言ってのけていた。

 徐燦が自身のインスタグラムで投稿した動画は、米スポーツ専門局「ESPN」公式インスタグラムも引用して投稿。通常のパンチとは違う形だったため、コメント欄には「速すぎる」「たくさんの練習を積んできたんだろうな」「彼の筋肉は死んでしまうだろう」「俺なら10秒間で5パンチだ」「このパンチじゃKOはできない」「飛んでるハエさえも倒せない」などと様々な反響が寄せられ、世界各地でも話題となっていた。

実現すればリング誌フェザー級ランク1位と3位の対戦

 そんな徐燦は昨年11月にマニー・ロブレス(米国)に勝利して以降、試合がなかったが、「ジ・アスレチック」は「ジョシュ・ワーリントン―徐燦のタイトル戦が2月に実現へ」との見出しで記事を掲載している。

 記事によると、両者の同級タイトル戦が英国で行われるようで、「近日中に発表される見通しだ」とも記載されている。試合は新型コロナウイルスの影響で実現が遅れていたとも説明されている。

 プロ通算18勝(3KO)2敗の徐燦に対し、2018年にIBFのベルトを手にしたワーリントンは30勝(7KO)無敗。権威ある米専門誌「ザ・リング」のフェザー級ランキングでは1位にワーリントン、3位に徐燦が位置している。“高速の拳”で話題となった中国人ボクサーの実力が見られるかもしれない。(THE ANSWER編集部)