2016年は、広島・新井貴浩内野手が通算2000本安打、黒田博樹投手が200勝を達成。広島の両ベテランが脚光を浴びたシーズンだった。今年は打者でも注目の集まる「数字」がいくつかあり、2000本安打達成の期待がかかる選手は多数いる。■2000…

2016年は、広島・新井貴浩内野手が通算2000本安打、黒田博樹投手が200勝を達成。広島の両ベテランが脚光を浴びたシーズンだった。今年は打者でも注目の集まる「数字」がいくつかあり、2000本安打達成の期待がかかる選手は多数いる。

■2000安打へ39本、400盗塁へは27盗塁に迫る

 2016年は、広島・新井貴浩内野手が通算2000本安打、黒田博樹投手が200勝を達成。広島の両ベテランが脚光を浴びたシーズンだった。今年は打者でも注目の集まる「数字」がいくつかあり、2000本安打達成の期待がかかる選手は多数いる。

 巨人・阿部慎之助捕手は昨季まで通算1917安打で、金字塔まであと83本。大きな故障さえなければ、達成は間違いなさそうだ。ソフトバンク・内川聖一内野手も通算1896安打で、残り104安打。昨季は極度の打撃不振に苦しんだ阪神・鳥谷敬内野手も通算1872安打。大記録まで128安打と迫っている。この3選手はコンスタントにヒット数を減らしていけるだろう。

 ただ、2000本安打に最も近いのが、中日・荒木雅博内野手だ。ここまで通算1961安打で、あと39本。達成は間違いなさそうだが、15年は97試合出場で53安打、16年は93試合出場で71安打と、全盛期のように安打数を伸ばせていない。ロッテの福浦和也内野手も通算1932安打で、あと68本だが、両ベテランは出場機会がカギになる。

■400盗塁到達にはレギュラー奪回が不可欠

 荒木は9月に40歳を迎えるシーズンで、もう1つ節目の数字を目指すことになる。400盗塁である。

 04年から6年連続で30盗塁をマーク。昨年、中日の球団記録を塗り替え、現在373盗塁としている。NPBでは現役最多の数字で、歴代10位の赤星憲広氏の381個に迫っている。2000安打と400盗塁を記録することになれば、過去には福本豊、広瀬叔功、柴田勲、イチロー(日米通算)、松井稼頭央(盗塁は日米通算)の5選手しかいないため、史上6人目の快挙となる。

 2016年も代走で盗塁を決めるなど13盗塁を記録した。衰えはそこまでないものの、年々、数字は減っており、残り27盗塁するにはレギュラー奪回が不可欠。ベテランの勝負強い打撃と盗塁数が注目されていけば、昨年19年ぶりの最下位に終わった中日に勢いをもたらすことになるだろう。