「スポーツ界の名珍場面総集編」―10月のボクシングで起きた劇的決着が話題に 2020年も12月を迎えた。スポーツ界は新型コロナウイルスの影響を受けたが、感動を与えるスーパープレーから思わず笑う珍事まで、記憶に残るシーンも誕生。「名珍場面20…

「スポーツ界の名珍場面総集編」―10月のボクシングで起きた劇的決着が話題に

 2020年も12月を迎えた。スポーツ界は新型コロナウイルスの影響を受けたが、感動を与えるスーパープレーから思わず笑う珍事まで、記憶に残るシーンも誕生。「名珍場面2020」と題し、今年を振り返る。今回は10月にボクシングのWBC世界スーパーライト級挑戦者決定戦で起きた衝撃KOだ。当時WBC同級2位のホセ・セペダ(米国)が壮絶な打撃戦の末に元IBF同級王者イバン・バランチェク(ベラルーシ)に5回2分50秒TKO勝ち。8度のダウンが生まれた一戦は衝撃的な幕切れに。米記者も「これはファイト・オブ・ザ・イヤーだ」と興奮する一戦となった。

 今年のボクシングシーンで印象に残る壮絶な一戦だった。4回まですべてのラウンドでどちらかがダウンを奪う、大激闘が展開された。そして、結末は5回だ。残り15秒、バランチェクの左をかいくぐったサウスポーのセペダが右のオーバーハンドから、返しの左フックを直撃させる。仰向けにエビぞりのような体勢になって倒れるバランチェクは被弾の瞬間に失神。決着がついた。

 1ラウンドに2度ダウンを奪われていたセペダ。5回もこのシーンの直前にダウンしており、まさに起死回生の一撃。大逆転KOとなった。ダウンは両者合わせて8度という激闘。稀に見るダウンの応酬からの衝撃のフィニッシュに、米スポーツ専門局「ESPN」のスティーブ・キム記者は「皆さん、これは『ファイト・オブ・ザ・イヤー』だ。セペダ対バランチェクの戦いはバブルを震撼させた。どのラウンドもダウンがあった。複数あった回もあった。これは『KO・オブ・ザ・イヤー』にもなるだろう。凄い」と大興奮でツイートした。

 また、スポーツ専門メディア「ジ・アスレチック」のマイク・コッピンガー記者も「そしてバランチェクは倒れ込みKOとなった! これは2020年の『ファイト・オブ・ザ・イヤー』の候補の中でも先頭を走るものになるだろう! 荒々しいKO劇だった」と自身のツイッターで評した。セペダは昨年2月にWBC同級王者ホセ・カルロス・ラミレス(米国)に挑戦。接戦の末、0-2の判定負け。そこから3連勝とし、世界再挑戦が近づく試合となった。(THE ANSWER編集部)