早大相撲部の新鋭2人が敢闘賞を受賞した。例年5月に新入生が力を試す場となっている東日本学生新人選手権も、今年は延期の末…
早大相撲部の新鋭2人が敢闘賞を受賞した。例年5月に新入生が力を試す場となっている東日本学生新人選手権も、今年は延期の末に12月開催。そのため、早大からはすでに団体戦メンバー入りの経験のある、栗田裕有(スポ1=新潟・海洋)と土屋和也(スポ1=静岡・飛龍)が出場した。両選手は順調にトーナメントを勝ち進み、ともに結果はベスト8。本大会での早大からの複数ベスト8入りは異例で、今後の早大相撲部にとって明るい材料となった。

出場した栗田(左)と土屋
栗田は持ち前の動きの良さで白星を連ねた。初戦、立ち合いから圧力勝ちすると相手の右からのいなしにも動じなかった。追い詰めて土俵際でもろ差しになると勝負あり。完璧な内容で最後は相手を押し出した。不戦勝を経たのち、3回戦。相手を浮かすほどの強烈な突きで起こすと、流れそのままに、またも押し出しで決めた。迎えた決勝トーナメント1回戦では、踏み込んで立つと、体の大きな相手の懐に入るようにして有利な形を作り、鮮やかなすくい投げがさく裂。ベスト8進出を決めたのであった。
一方の土屋は四つ相撲を起点に上位に駒を進めた。二回戦スタートとなった土屋。すぐに左上手を取ると、抵抗する相手を引きつけ、安定した相撲で寄り切った。直後の三回戦も危なげなく勝ったものの、続く決勝トーナメント1回戦では最大のピンチを招くことに。土屋は不利な状況から巻き替えてもろ差し状態を作るも、相手に両上手をひきつけられ、じわじわと寄られていく。そのまま土俵際まで寄られて万事休すか、と思われたが土屋は決してあきらめなかった。気力で再び土俵中央まで体を戻すと、相手の足がそろったタイミングで引き落とし。粘りの相撲でなんとかベスト8進出へとつなげた。
ここまで勝ち進んできた両選手。しかしベスト4の壁は少々高かった。まずは土屋。立ち合い踏み込むも体格で勝る相手になかなか圧力が伝わらず、重みのある突き返しをくらうと、押し出されてしまった。続く栗田は今年の“アマチュア横綱”を前に、立ち合いかちあげを選択するも、鋭い相手の出足そのままに押し出された。ここで、栗田、土屋ともに準決勝を目前に敗退することに。

表彰式の様子
栗田、土屋の代は各大会ですでに優勝者が誕生している強者ぞろいの代。そんななかでの好成績だった。しかしベスト8という結果について尋ねてみると、両選手からは「正直、同じ1年生同士の試合だったので悔しさは残る」(栗田)「実力不足」(土屋)という声が聞かれ、納得の結果とはいかなかったようだ。それでも、本大会で早大からの複数ベスト8進出、そして敢闘賞受賞は異例のこと。今大会は早大相撲部の将来の明るさを感じさせる、そんな大会となった。
(記事 大貫潤太、写真 早稲田大学相撲部提供)
結果
栗田裕有
一回戦 ◯対吉本参段(日大)押し出し
二回戦 ◯対甲斐初段(専大)不戦勝
三回戦 ◯対猿川弐段(東農大)押し出し
※個人優秀16選手決勝トーナメントへ
一回戦 ◯対佐藤参段(日大)すくい投げ
二回戦 ●対花田参段(日体大)押し出し
土屋和也
二回戦 ◯対成田初段(明大)寄り切り
三回戦 ◯対中野初段(専大)上手投げ
※個人優秀16選手決勝トーナメントへ
一回戦 ◯対影山弐段(中大)引き落とし
二回戦 ●対川渕参段(日大)押し出し
コメント
栗田裕有(スポ1=新潟・海洋)
――新人戦を臨むにあたって、どのような相撲を心掛けていましたか
守りにならないで、攻める相撲や、押し相撲を徹底してやろうと思いました。
――ベスト8という結果はどのように受け止めていますか
正直、同じ1年生同士の試合だったので悔しさは残りますが、これが今の自分の実力だとわかったので、これからさらに稽古をしていき上を目指せるようにしたいです。
――立ち合いから主導権を握る相撲が多かったですが、集中できていたということでしょうか
集中できて1番1番相撲を取れていました。
――相手を圧倒する場面も見られましたが、自信につながる部分もあるのではないですか
しっかりと自分の流れで相撲が取れていて自信に繋がりました。
――明日の大会に向けての意気込みをお願いします
明日のリーグ戦では1番1番に集中して、しっかりと勝ってチームに貢献できるように精一杯頑張りたいです!
土屋和也(スポ1=静岡・飛龍)
――新人戦を臨むにあたって、どのような相撲を心掛けていましたか
前に出ることだけを意識して挑みました。
――ベスト8という結果はどのように受け止めていますか
実力不足だと思いました。ベスト8を決める戦いであきらめずに粘り強い相撲を取ることができたので、そこだけは良かったかなと思います。
――今大会通して栗田選手の勝った相撲を見てからの自身の相撲だったと思いますが、プラスになる部分はありましたか
下から攻めている姿を見ていたので、自分もそのような相撲を取ろうと思い、挑みました。
――今日は四つ相撲で白星を重ねましたが、今大会の相撲内容はどのように振り返られますか
立ち合いの圧力が足りないと思いました。あきらめずに相撲を取れたことだけが良かったと思います。
――明日は現4年生と臨む最後の大会です。どのような思いで臨まれますか
普段と変わらず自分の相撲だけに集中して気負わずにやりたいと思います。