サッカーIQラボ 〜勝負を決めるワンプレー~Question左サイドからのクロスの瞬間、キャルバート=ルーウィンはどこへ…
サッカーIQラボ 〜勝負を決めるワンプレー~
Question
左サイドからのクロスの瞬間、キャルバート=ルーウィンはどこへ走り込んだ?
今季のプレミアリーグ前半戦最大のブレイクは、間違いなくエバートンのドミニク・キャルバート=ルーウィンである。
第11節終了時点で11得点と驚異的なペースでゴールを量産。得点ランキングではソン・フンミンやモハメド・サラーなど、並いるストライカーを抑えて単独トップに立っている。
この活躍を受け、10月8日に行なわれた親善試合のウェールズ戦でイングランド代表デビューを飾ると、いきなり代表初ゴールを記録した。今、最も勢いに乗るストライカーのひとりである。
プレースタイルは正統派なストライカーだ。中央にポジションを取り、そこでの駆け引きから最後に点で合わせるのが得意のゴールパターンだ。高さを生かしたヘディングでのゴールも得意とし、こぼれ球への反応も鋭いという、まさに点取り屋だ。

左サイドからクロスが入ってくる状況。ゴール前のキャルバート=ルーウィンは、どう動いたか
第11節バーンリー戦では、キャルバート=ルーウィンらしいゴールが生まれた。前半アディショナルタイム。左サイドを抜け出したリシャルリソンに対して、中央のキャルバート=ルーウィンはこのあとどう動いただろうか。
Answer
相手の前に入り込んで、クロスに合わせた
キャルバート=ルーウィンの真骨頂が発揮されたシーンだ。リシャルリソンへパスが出る前、手前のベン・ミー、奥のチャーリー・テイラーに挟まれる形でマークされていた。ミーはリシャルリソンへパスが出る瞬間まで、キャルバート=ルーウィンの位置を見ながらマークしていた。

キャルバート=ルーウィンは、相手DFの前に入ってニアサイドへ。速いクロスに合わせた
キャルバート=ルーウィンは、リシャルリソンからパスが出た瞬間に一気に加速。この時、選択肢はいくつかあった。そのまま真っすぐ走り込み、ファーサイドで合わせる形。あるいはクロスの質によっては得意のヘディングで合わせる形もあっただろう。
ただ、ここでポイントになったのは、抜け出したリシャルリソンの位置である。スルーパスで抜け出したリシャルリソンは、キャルバート=ルーウィンよりも前にいた。つまりオフサイドはないということだ。
それを見たキャルバート=ルーウィンはニアに向かって加速し、自分への視線を切ってボールサイドを見ていたミーの前に入り込んだ。
相手より確実に先に触れる手前のポジションを奪うと、リシャルリソンから鋭いグラウンダーのパスが来る。これに飛び込むように合わせ、同点弾となった。
リシャルリソンの位置によっては、ファーで合わせる形を選択していただろう。だがその場合、手前でクリアされる可能性は十分にある。ここでは相手の前に入れるチャンスがあったので、それを逃さなかった。キャルバート=ルーウィンが得点を量産する理由がわかるシーンだった。