新型コロナ影響で4月以来の更新、ロマチェンコが急落 権威あるボクシングの米専門誌「ザ・リング」が全階級のボクサーを格付けしたパウンド・フォー・パウンド(PFP)で2位に選出されるなど、国際的な評価を高めているWBAスーパー&IBF世界バンタ…

新型コロナ影響で4月以来の更新、ロマチェンコが急落

 権威あるボクシングの米専門誌「ザ・リング」が全階級のボクサーを格付けしたパウンド・フォー・パウンド(PFP)で2位に選出されるなど、国際的な評価を高めているWBAスーパー&IBF世界バンタム級王者・井上尚弥(大橋)。米経済誌「フォーブス」では最新の全米ボクシング記者協会(BWAA)選定のPFPを公開。モンスターは4位から3位に昇格している。

 毎年恒例の年間表彰でも知られるBWAA。昨年度の「年間最高試合」にはワールド・ボクシング・スーパー・シリーズ(WBSS)決勝の井上―ノニト・ドネア(フィリピン)を選出していた。今回、最新版のPFPを発表。新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、4月以来の更新となったランキングには大きな変化が生じていた。

 記事では「前回のBWAAのPFPリストでは、ロマチェンコはカネロ・アルバレスに次いで、2位だった。ロペスは1票も手にしていなかった。今や、ロペスはアルバレス、テレンス・クロフォード、ナオヤ・イノウエ、そして、エロール・スペンスがBWAA会員のリストで上位にいるだけ。ロマチェンコは7位に転落した」と報じている。

 10月17日の世界ライト級4団体統一戦で判定勝利を収めたテオフィモ・ロペス(米国)が圏外から5位にジャンプアップする一方で、敗れたワシル・ロマチェンコ(ウクライナ)は2位から7位にダウンした。

 ロマチェンコ転落の間隙を縫ったのはWBOウェルター級世界王者のテレンス・クロフォードと、エロール・スペンスJr.(ともに米国)だった。ケル・ブルックを破ったクロフォードは3位から2位に上昇。スペンスもダニー・ガルシア戦の完勝で5位から4位に浮上した。

クロフォードとはわずか10票差、トップのカネロとの差は?

 そして、10月31日(日本時間11月1日)にラスベガスでジェイソン・マロニー(豪州)を倒した井上は143票を集めて、前回の4位から3位に昇格。クロフォードとの差はわずか10票だった。ボクシングの本場、米国の目の肥えた記者からも高く評価されている。

 BWAAの最新版PFPトップ10は以下の通り。

1位 サウル・カネロ・アルバレス(メキシコ)172票
2位 テレンス・クロフォード(米国)153票
3位 井上尚弥(日本)143票
4位 エロール・スペンスJr.(米国)122票
5位 テオフィモ・ロペス(米国)81票
6位 オレクサンドル・ウシク(ウクライナ)79票
7位 ワシル・ロマチェンコ(ウクライナ)52票
8位 タイソン・フューリー(英国)49票
9位 ファン・フランシスコ・エストラーダ(メキシコ)36票
10位 ゲンナジー・ゴロフキン(カザフスタン)29票(THE ANSWER編集部)