厳選!2歳馬情報局(2020年版)第26回:ルナベイル 関東(美浦トレセン)のトップトレーナーとして、長年活躍し続けてい…
厳選!2歳馬情報局(2020年版)
第26回:ルナベイル
関東(美浦トレセン)のトップトレーナーとして、長年活躍し続けている藤沢和雄調教師。2022年2月に定年を迎えるが、今年も管理馬のグランアレグリアがGI3連勝を飾るなど、変わらぬ存在感を示している。
そんな藤沢厩舎には、これからデビューを迎える2歳馬の中にも、いまだ逸材が控えている。良血ルナベイル(牝2歳/父ハーツクライ)も、その1頭である。

デビューに向けて、じっくりと調整を進めているルナベイル
同馬が注目されるのは、優秀な兄姉たちがいるからだ。なかでも、際立っているのは、GI2勝を挙げた2014年生まれの兄スワーヴリチャードだろう。
同馬は、2016年の秋にデビュー。2戦目で初勝利を挙げると、3戦目にはすかさずGIII東京スポーツ杯2歳S(東京・芝1800m)に挑戦した。そこでは惜しくも2着に終わったが、年が明けて臨んだGIII共同通信杯(東京・芝1800m)では、後続に2馬身半差をつける完勝劇を披露。鮮やかな重賞制覇を飾って、その後のクラシックに挑んだ。
クラシックでは、GI皐月賞(中山・芝2000m)こそ6着に終わるも、続くGI日本ダービー(東京・芝2400m)では2着と奮闘。勝ったレイデオロにはわずかに及ばなかったものの、世代上位の実力を示した。
以降も重賞戦線で結果を積み重ね、4歳春のGI大阪杯(阪神・芝2000m)で勝利。念願のGIタイトルを手にした。さらに翌年、GIジャパンC(東京・芝2400m)を制し、2度目のGI勝利を遂げた。
この他、2011年生まれの兄バンドワゴンもオープン馬まで出世している。2歳時にはデビュー2連勝を決めて、3歳春のGIIIきさらぎ賞では2着と健闘した。その後、脚部不安によってクラシックの舞台には立てなかったが、古馬になってから条件戦を勝ち上がってオープン入りを果たした。
ルナベイルもそういった兄たちと同様の活躍が期待されているが、現在はどういった状況にあるのだろうか。関東競馬専門紙のトラックマンがその様子を伝える。
「ルナベイルは、7月にゲート試験を合格。その後は放牧に出て、最近トレセンに戻ってきたところです。まだ強い追い切りはかけていませんが、『力強いフットワークで、乗り味はいいものがある』とスタッフ。馬体重が500kgほどあって、スタッフは『切れるタイプというより、パワー型ではないか』と話しています」
気になるのはデビュー戦の予定だが、トラックマンによれば、まだ決まっていないという。
「スタッフが『能力があるのはわかっているだけに、早くデビューに向けて進めたいが......』と、苦しい胸の内を吐露。体が大きいこともあって、慢性的な足元の弱さが見られるみたいです。スワーヴリチャード以外は、兄、姉たちの多くがケガに泣かされている分、ルナベイルについても慎重に事を進めているようです」
デビューまでにはもう少し時間がかかりそうだが、スタッフの口ぶりから好素材であることは間違いない。今後、調整がうまく運んで初陣の準備が整えば、きっと高いパフォーマンスを見せてくれるだろう。その日が来るのを、じっくりと待ちたい。