日本財団パラリンピックサポートセンター(パラサポ)が提供する、パラリンピックやパラスポーツを題材に障がい者の“リアル”を聞き、学び、一緒に考えるオンラインセミナー「NEC 親子向けジュニアアカデミー」が11月29日(日)に開催され、NEC社…

日本財団パラリンピックサポートセンター(パラサポ)が提供する、パラリンピックやパラスポーツを題材に障がい者の“リアル”を聞き、学び、一緒に考えるオンラインセミナー「NEC 親子向けジュニアアカデミー」が11月29日(日)に開催され、NEC社員の親子約60組150名が参加した。

講師は、弾けんばかりの笑顔が魅力のパラ・パワーリフティング女子55kg級日本記録保持者・山本恵理選手。

山本選手は先天性二分脊椎症により生まれつき足が不自由だったが、母親の勧めで9歳から水泳を始めパラリンピックを目指す。「最初は水が本当に怖かったけれど、溺れて母親に諦めてもらおうとプールに入ったら、ふわりと体が浮いて泳げた。みんなも、どんな苦手なことでも一度はチャレンジしてみて。自分の知らないドアが開くかも」と、子どもたちに訴えた。

その後、ケガで一度はパラリンピックの夢を断念したが、2016年5月に東京都主催のパラリンピック体験プログラムで初めてパワーリフティングに触れ、「重いものを美しく持ち上げるこの競技で、もう一度夢を追いかけよう」と決意。東京パラリンピックを目指すことに。夢を持ち続けることの大切さを呼びかけ、受講者の親子は貴重な体験談に聞き入った。

「5cmほどの段差は車いすで登れるのか?」というクイズでは、山本選手がウィリーを実演。「10cmぐらいの段差も超えられるよ。車の運転だって専用車なら出来る。工夫すれば何だってチャレンジできるから、みんなもどうやったら苦手を克服できるか考えよう」とメッセージ。

他にも、リオパラリンピックのダイジェストを鑑賞したり、「あすへのチャレンジ!(あすチャレ!)」宣言を参加者みんなで考えたり。最後はオンライン上で全員で記念撮影をして、1時間のセミナーは瞬く間に終了。

「バスケでドリブルが上手くなりたい」「サッカーをもっとやりたい」と、スポーツに対するチャレンジの声が子どもたちから多く上がった。

山本選手は「マック(山本選手のあだ名)のチャレンジは、東京パラリンピック参加標準記録65kg突破を目指して、あと2kg上げること。今日は本当にみんなと一緒に過ごせてよかった! みんなも夢を持って、それに向かって工夫をしてほしい。そしてパラスポーツ、“障がい”のことにももっと興味を持ってほしい」と締めくくった。