秋のGIシリーズもいよいよ終盤へ。今週はダート王者を決するGIチャンピオンズC(12月6日/中京・ダート1800m)が…
秋のGIシリーズもいよいよ終盤へ。今週はダート王者を決するGIチャンピオンズC(12月6日/中京・ダート1800m)が行なわれる。
阪神から中京に舞台を移して今年で7回目となるが、過去6回の1番人気の成績は1勝、2着3回、3着0回、着外2回。勝率は冴えないものの、比較的安定した結果を残している。
ただし、「もともと難解なレースで、中京に移設された2014年以降、6回中5回で8番人気以下の穴馬が馬券に絡んでいます。それが、高配当につながる要因になっています」と、日刊スポーツの太田尚樹記者が語るとおり、波乱傾向が強いレースでもある。
そして今年も、国内では8戦無敗のクリソベリル(牡4歳)が断然の様相だが、太田記者は「少なくともヒモ荒れの期待は持てると思います」と、クリソベリル絡みでも好配当が期待できると踏んでいる。
そんな太田記者以上の"大荒れ"を見込んでいる記者もいる。「クルソベリルとて安心できない」と言う中日スポーツの大野英樹記者だ。
「もちろん、クリソベリルの強さは認めざるを得ないのですが、1週前、そして今週の栗東坂路での追い切りが、いくらか地味だった印象が拭えません。国内で無敵を誇るこの馬にも、わずかながら不安材料は生まれてきたと思っています」

チャンピオンズCでの一発が期待されるサンライズノヴァ
そこで、大野記者が波乱の使者として注目するのは、クリソベリルと同じ厩舎のサンライズノヴァ(牡6歳)だ。前走では、GIII武蔵野S(11月14日/東京・ダート1600m)を快勝している。
「『同厩舎は人気薄を狙え』は昭和の競馬の格言かもしれませんが、この馬にはその"金言"が当てはまりそうな気がしています。1週前の追い切りを終えて、クリソベリルについてはやや歯切れが悪かった音無秀孝調教師も、サンライズノヴァについては『よかったですね』とその動きのよさに表情を崩していました。
2年前のチャンピオンズCでは6着に終わっていますが、『あの頃とは馬が違う。トモの甘さが解消されて、スタートを決められるようになった』と音無調教師が語っているように、このところは道中の位置取りも最後方というわけではなく、中団ぐらいに構えて競馬が運べるようになりました。今年はすでに重賞を2勝。充実した今なら、僚馬に迫って、かわすシーンがあってもおかしくありません」
一方、太田記者は3年前にこのレースを制し、昨年も2着と奮闘した古豪を穴馬候補に推奨する。
「ゴールドドリーム(牡7歳)です。昨年のレース以降、4着、6着、3着、6着と精彩を欠いていますが、『終わった』と決めつけるのは早計です。なにしろ、今年の2月に行なわれた海外GIのサウジカップ(6着。2月29日/サウジアラビア・ダート1800m)では、クリソベリルに先着。日本馬では、同馬に先着している唯一の馬ですから」
さらに太田記者は、3着、6着に敗れたその後の2戦については「明確な敗因がある」と言って、ゴールドドリームの躍進に期待を寄せる。
「2走前のGIII平安S(5月23日/京都・ダート1900m)は、帰国初戦で本調子ではありませんでした。前走の地方交流GI南部杯(10月12日/盛岡・ダート1600m)は"鬼門"と言えるほど、相性の悪い盛岡での一戦。しかも、超高速馬場でしたから、度外視していいでしょう。
そこから今回は『昨年とそん色ない状態』と、管理する平田修厩舎の堀部光弘調教助手。間違いなく復調しており、まだまだ衰えも感じられません。近走の成績によって人気を落とすようなら、狙い目だと思います」
太田記者はもう1頭、推奨馬がいるという。
「クリンチャー(牡6歳)です。前走のGIIIみやこS(11月8日/阪神・ダート1800m)の勝利で、ダート重賞をついに初制覇。これで、人気を集めると思っていたのですが、予想していたほど下馬評は高くなっていない印象があって、その分、馬券的な妙味が増しています。
ダート転向後は7戦して1勝、2着4回、3着1回、4着1回と堅実。馬券圏内(3着以内)を外した唯一のレース、2走前の太秦S(10月17日/京都・ダート1800m)は、勝負どころで動けなかったことが響いたもの。馬券に絡む信頼度はかなり高いです。
3歳時、不良馬場のGI菊花賞(京都・芝3000m)で2着。その実績が示すとおり、持ち味は持久力です。管理する宮本博調教師も『スタミナを生かす競馬を』と目論んでいますから、タフさが要求される中京のダートも合っていると思います」
この秋のGIは1番人気が7連勝中。そうなると、クリソベリルを無視するわけにはいかないが、もし同馬がひとつでも着順を落せば、馬単や3連単では好配当となる可能性が高い。ここに挙げた3頭には、そんな逆転劇への期待も膨らむ。