昇格組同士の前期は敗れた相手との一戦は前半の22分にパスミスから失点を許す苦しい流れに。しかし32分に右サイドからボールを受けた橋本健人(総3・横浜FCユース)がすかさず同点ゴールを決める。その後は押し込まれるものの、79分に橋本が蹴るCK…

昇格組同士の前期は敗れた相手との一戦は前半の22分にパスミスから失点を許す苦しい流れに。しかし32分に右サイドからボールを受けた橋本健人(総3・横浜FCユース)がすかさず同点ゴールを決める。その後は押し込まれるものの、79分に橋本が蹴るCKを酒井綜一郎(政3・慶應義塾)がヘディングで押し込み、勝ち越しに成功する。このリードを保ったまま試合終了。ワセダとの一戦に繋がる勝ち点3を獲得した。

 

2020/11/29(日)13:30ko @会場非公開 

【スコア】

 慶應義塾大学  2ー1 国士舘大学  

 

【得点者】 

0ー1 22分 棚橋尭士(国士舘大学)

1ー1 32分 橋本健人(慶應義塾大学) 

2ー1 79分 酒井綜一郎(慶應義塾大学)

 

 

◇慶大出場選手

GK田原智司(環4・静岡学園) 

DF小林誉貴(商3・清水東) 

DF谷本竜一(総3・FCトリプレッタユース)

DF酒井綜一郎(政3・慶應義塾)

MF内桶峻(政4・國學院久我山) 

MF勝俣昂亮(商4・清水東)

MF木南諒(経4・國學院久我山)

MF橋本健人(総3・横浜FCユース)

MF杉本崇太朗(政4・名古屋グランパスユース)→67分 松本雄太(商3・國學院久我山)

MF松岡瑠夢(総4・FC東京ユース) →74分 中畝楓流(法4・桐蔭学園)

FW山田敦久(政4・桐蔭学園)→64分 宮本稜大(商2・國學院久我山)→90+1分 古川紘平(政2・学習院) 

 

前期での対戦では攻めあぐねて敗れた国士大との一戦。昨季から対戦してきた相手なだけに手の内はお互い知り尽くしている。残留をより確かにするためにも、次週のワセダとの一戦に勢いづけるためにも勝ちたい一戦だ。

 

開始早々、浮き玉のスルーパスからピンチを許すものの小林誉貴(商3・清水東) が対応で難を逃れる。対する慶大は9分に杉本崇太朗(政4・名古屋グランパスユース)が前に出た相手GKの隙をつくシュートを放つもバーの上、12分のファーでボールを受けた橋本のシュートはGK正面でゴールとはならない。その後はボールロストでペースを乱していき、22分にはバイタルエリアで相手にボールを渡してしまいそのままシュートを放たれ、失点。悪い流れがグラウンドに漂う中、32分、右サイドで内桶峻(政4・國學院久我山)が相手DFを振り切って杉本にパス。そして杉本がPAに走り込む橋本にボールを預け、得意のボール捌きから放たれたシュートはゴール右隅に吸い込まれ同点に追いつく。

橋本の同点ゴールで試合の空気を換えた

その後は展開が活発になり、41分には相手のボール回しからピンポイントクロスを入れられるものの枠外で救われ1対1で試合を折り返す。

 

 

後半は立ち上がりから相手にボールを握られ、押し込まれる展開が続く。しかし、キーパー田原智司(環4・静岡学園) を中心とした堅い守りでゴールは許さない。一方、攻撃では中盤でのミスなどでパスが繋がらず、攻めあぐねる。苦しい展開の中67分、途中出場の松本雄太(商3・國學院久我山)が自らドリブルで持ち上がりシュート。しかしこれは相手キーパーの正面に飛んでしまう。このシュートから徐々に流れを取り戻した慶大はついに待望の瞬間を迎える。79分、立て続けにコーナーキックを獲得すると、キッカー橋本のファーに蹴ったボールをDF酒井が頭で合わせゴール。勝ち越しに成功する。

セットプレーのバリエーションが慶大の強みだ

突き放したい慶大は89分、松岡瑠夢(総4・FC東京ユース)のパスに途中出場の宮本稜大(商2・國學院久我山)が合わせシュートを放つもキーパーに阻まれ、追加点とはならない。後半のアディショナルタイムは4分。相手に攻め込まれるも必死のディフェンスでなんとかゴールを守り切り、試合終了。慶大の選手たちは抱き合い、シーズン通して初の連勝を喜びあった。

 

 

ミスからの失点を許し、重苦しい雰囲気から逆転勝利に持ち込むチームとしての一体感を示したような試合だった。後期の明大戦や立正大戦のように踏ん張りどころで勝ちきれない印象だったが、前半のうちに追いつき、終盤のゴールを守り切るというメンタル面でも成長を感じた。2試合連続で勝ち点3を積み重ねたことで、残留を確かなものにしつつある。内容面でも成績面でもプラス要素が多い。しかし荒鷲軍団はまだまだ上を見据えている。次の目標は次節のワセダとの一戦。それぞれの想いを胸に駒沢の舞台で躍動するだろう。

 

連勝でワセダとの一戦に臨む

 (記事・写真:松田英人、室留裕介)   

 

 

淺海友峰監督

――先制されながらもすぐに追いつきました。前半の評価は

グラウンドに慣れていない部分もあり、入りがよくなかったり、個人がやるべきことをできていなかったというところから失点したのですが、橋本の個人技で追いつけてラッキーだったと思います。

 

――後半は攻めあぐねた中で、セットプレーから勝ち越しました

国士舘大学さんが再開後まだ2週間というところの中でコンディションがあまり良くなかったところをうまくつけたという形になると思います。ただ、それでもやはり押される局面も多かったですし、1部の相手は力があるなと感じました。

 

――今季初の連勝となりました

連勝自体は勝った後に気を引き締めてやった結果だと思うのでそこは評価できます。ただ後期始まってずっと勝てない時期が続き、まだトータルで見ると負け越しているのでそこを早くイーブンというか、ちょっとでも勝ち点を積み重ねられるように頑張らないといけないと思います。

 

――次節早慶戦となりますがどのような準備を進めていきますか

リーグ戦なので全力で、相手をリスペクトして、まだ残留決まってないですし、勝ち点を1でも3でもとにかく積み重ねる、という気持ちでまずは臨みたいです。ただ学生にとっては1年に1回の大きな舞台です。このコロナという困難な状況でやらせていただいていることに感謝して、とにかく悔いないように過ごさせたいなと思っています。

 

 

 

酒井綜一郎選手(政3・慶應義塾) 

ーー試合を振り返って

立ち上がりの入りは良かったのですけど、その後は役割を全うできていない選手が多くて、自分たちのサッカーじゃないことをしたが故に失点してしまったところから始まったのですけど、そこから前半でなんとか取り返せたところがでかいと思います。

 

-ご自身の勝ち越しゴールについて

(CKの)ボールが良かったので。練習通りのことができたと思います。

 

--連勝で迎える次節は早慶戦ですが手応えは

すごくいい流れだと思います。この流れを来週の早慶戦で最高潮に持っていけるように、またメンバーと話し合って練習を作っていきたいと思います。

 

 

橋本健人選手(総3・横浜FCユース)

ーー試合前の意気込みは

まだ残留が決まっていないというのと、前期から連勝できていなかったので、もう一度自分たちの役割を全うして連勝しようと臨みました。

 

ーー先制を許した後すぐに追いつきましたが、そのゴールを振り返って

失点したのですけど、右からいい流れで崩して、杉本崇太朗くんからいいパスが来たのでタイミングをずらしてシュートを打つことができました。

 

ーー勝ち越しゴールはセットプレーからでしたが、セットプレーの練習はどのように取り組んでいますか

今怪我をしている副将の井上大輔(政4・桐蔭学園)という選手がいるのですが大輔中心でいつもセットプレーを毎試合毎試合考えているので責任もって蹴らないとと思いますし、最近セットプレーの得点がなかったので今日こそは決めよう蹴らせてもらいました。

 

ーー次節は早慶戦です。意気込みはいかがですか

リーグ戦ということもあって、残留を決まっていませんし絶対に負けられないです。今日の内容だとまた厳しい戦いになると思うので、勝ちましたけどもう一度気を引き締めてチーム一丸となって一週間準備していきたいと思います。