グランプリ(GP)シリーズ第6戦・NHK杯2日目。女子FS(フリースケーティング)を終えて樋口新葉(商2=開智日本橋学園)が2位、本田真凜(政経1=青森山田)は9位。樋口は大会ではトリプルアクセルを初めて着氷させた。◆11・27~29 グ…

 グランプリ(GP)シリーズ第6戦・NHK杯2日目。女子FS(フリースケーティング)を終えて樋口新葉(商2=開智日本橋学園)が2位、本田真凜(政経1=青森山田)は9位。樋口は大会ではトリプルアクセルを初めて着氷させた。

◆11・27~29 グランプリ(GP)シリーズ NHK杯(東和薬品RACTABドーム)

▼女子シングル(総合)
2位樋口 新葉200.98
9位本田 真凜162.57 

 今シーズン全試合でトリプルアクセル挑戦を意気込んでいた樋口。回転不足でわずかに減点とはなったが、緊張感がある中で綺麗な着氷を見せた。演技後には「やっと試合で綺麗に決まったのが嬉しかった」と力強いガッツポーズが飛び出た。一方で、予定していたトリプルサルコウとトリプルルッツが2回転になるなどジャンプのミスが相次ぎ、ノーミスとはならなかった。「最後まで集中力を保ってタイミング良くジャンプを跳ぶのが難しかった」。スピンで取りこぼしもあり、FSは4位。「次につながる」収穫とともに課題も明白となった。

(写真:笑顔で表彰台に立った樋口)

 SP9位でFSを迎えた本田。ジャンプの回転不足が目立つものの、大きなミスなく笑顔で『ラ・ラ・ランド』を演じ切った。順位を上げることはできなかったが「今の時点でできることは出せたんじゃないかな」と前向きだ。今シーズンは右肩を脱臼し、不安な気持ちが演技にも影響。「試合の不安な気持ちや怖さを克服することが大事」と、自信を取り戻すために笑顔でいることを意識し、試合を楽しんだ。

(写真:笑顔で滑り切った本田) 

 全日本選手権に向けて弾みをつけた。両選手とも次へつながる演技をした今大会。「全日本ではミスがないように滑りたい」(樋口)。最高峰の舞台でさらなる高みを目指していく。

[楠川颯也]

試合後のコメント

樋口

――SP2位で迎えたFSでしたが、演技前はどのような気持ちで臨みましたか。

 「SPはミスがあってもミスを引きずらないような演技ができ、点数的にもミスがあったにしてはすごく満足がいく点数だったと思うので、落ち着いてFSに臨もうと考えていました」

――演技終わった後のガッツポーズはどのような気持ちのガッツポーズでしたか。

 「最初のトリプルアクセルがやっと試合で綺麗に決まったのが嬉しかったというのが思い切り出てしまいました」

――トリプルアクセル着氷成功の一番の要因は何でしょうか。

 「いつでも降りられるような練習をしてきたので、その自信が試合で飛ぶ上で大切だと感じました」

本田

――FSを演じてみてどのような所がプラスでしたか。

 「今年はお客さんがいないというのもあって、不安な顔をしながら滑っていたなと今シーズン特に感じていました。最初から笑顔でというのを6分間練習のうちから心がけていたので、楽しんで演技できたかなと思います」

――今後の課題について教えてください。

 「回転不足がけが明けから多くて今回もそうだったので、もっとしっかり回りきって降りるのを次の試合では頑張りたいなと思います。ジャンプ自体は今日も大きなミスはなかったので、回転不足を直せば昨年以上の点数が出せると思うのでそこを頑張りたいと思います」