来年3月に開催される「2017 WORLD BASEBALL CLASSIC」に出場する侍ジャパンのメンバーが、青木宣親外野手を含め、19人が発表された。最終メンバーは28人。今後、残り9選手が発表されるが、この19人が日本代表に欠かせない…
来年3月に開催される「2017 WORLD BASEBALL CLASSIC」に出場する侍ジャパンのメンバーが、青木宣親外野手を含め、19人が発表された。最終メンバーは28人。今後、残り9選手が発表されるが、この19人が日本代表に欠かせない戦力であることは間違いない。
■11人がメンバー入り、二刀流・大谷は投手で起用見込み
来年3月に開催される「2017 WORLD BASEBALL CLASSIC」に出場する侍ジャパンのメンバーが、青木宣親外野手を含め、19人が発表された。最終メンバーは28人。今後、残り9選手が発表されるが、この19人が日本代表に欠かせない戦力であることは間違いない。
このうち、パ・リーグから選ばれた選手は、投手5人、野手6人の計11人。ほとんどの選手は、11月10日から13日にかけて東京ドームで行われたメキシコ、オランダ代表との強化試合に参加している。ここでは、その強化試合の成績も踏まえて、日の丸を背負って戦うパ・リーグの選手たちを紹介したい。
【WBCメンバー投手の今季成績】
○大谷翔平(日本ハム)
投手=21試合、10勝4敗1ホールド、140回、174奪三振、防御率1.86
野手=104試合、323打数、104安打、22本塁打、67打点、打率.322
○増井浩俊(日本ハム)
30試合、10勝3敗10セーブ1ホールド、81回、71奪三振、防御率2.44
○宮西尚生(日本ハム)
58試合、3勝1敗2セーブ39ホールド、47回1/3、36奪三振、防御率1.52
○牧田和久(西武)
50試合、7勝1敗25ホールド、78回2/3、43奪三振、防御率1.60
○則本昂大(楽天)
28試合、11勝11敗、195回、216奪三振、防御率2.91
今季、日本ハムを日本一に導き、パ・リーグMVPにも選ばれた大谷は、11月の強化試合では代打・指名打者として起用され、圧倒的な存在感を見せつけた。全4試合の打率は驚異の.455。本塁打や稀にみる天井直撃の認定二塁打も飛び出し、その一打で試合の流れを一気に引き寄せる場面も多々見られた。本戦は投手として起用される見込みだが、投打のどちらでも予想を上回る活躍を見せてくれることだろう。
今季、両リーグ16年ぶりの10勝10セーブを挙げた増井は、強化試合の第2戦の2番手として登板し、3回1失点。パ・リーグの最優秀中継ぎ投手に輝いた宮西は、2試合に登板して1回2/3を無失点。手堅く信頼のおける2投手は、納得の選出と言える。
牧田、則本は、11月の強化試合には登板せず、本戦出場が決定した。牧田は今季、中継ぎで50試合登板を達成しながらも7勝を挙げ、十分な活躍を見せた。則本は、ソフトバンクの杉内(現・巨人)以来となる3年連続200奪三振をマークし、奪三振王に輝いた。両選手とも日本代表経験があり、実力は折り紙つき。強化試合では投手陣の失点が目立ったが、守り勝つ日本の野球の要となってほしい。
■野手では4番、正捕手候補と主力級ズラリ
【WBCメンバー野手の今季成績】
○嶋基宏(楽天)
80試合、199打数、54安打、2本塁打、17打点、打率.271
○大野奨太(日本ハム)
109試合、282打数、69安打、5本塁打、35打点、打率.245
○中田翔(日本ハム)
141試合、569打数、142安打、25本塁打、110打点、打率.250
○松田宣浩(ソフトバンク)
143試合、548打数、142安打、27本塁打、85打点、打率.259
○内川聖一選手(ソフトバンク)
141試合、556打数、169安打、18本塁打、106打点、打率.304
○秋山翔吾選手(西武)
143試合、578打数、171安打、11本塁打、62打点、打率.296
嶋は国際大会の経験が豊富で、楽天投手陣以外からも厚く信頼される、日本代表の扇の要だ。そして松田とともに、チームを鼓舞するムードメーカーでもある。普段はそれぞれ異なる立場で戦う選手たちをまとめる、元代表キャプテンとしての手腕にも期待したい。
大野は、強化試合3戦目の延長タイブレークで殊勲打を放ち、日本代表チームに劇的勝利をもたらした。出場全3試合の打率も.429と非常に高い。「打てる捕手」の不在が叫ばれる近年の野球界で、大谷をはじめとした一流投手をリードする守備力と、勝負強い打撃を兼ね備えた大野のような存在は心強い。
中田は、今季のパ・リーグ打点王。内川は、中田に次ぐ106打点を挙げた。どちらも、チームで4番に座る主軸の打者だ。特に内川は、これで自身3度目のWBC出場となる。これまでの経験を生かし、打席でもそれ以外でも野手陣をけん引する役割が求められる。
秋山は今季、自身3度目となるゴールデン・グラブ賞を受賞。堅い外野守備が頼もしい選手だが、強化試合では献身的な打撃も光った。2番、9番、1番と役割の異なるさまざまな打順に座ることになっても、臨機応変に対応し、自身に求められる役目を高いレベルで全うしている。広島の鈴木とDeNAの筒香に次ぐ4打点も挙げた。シーズン中とは異なる守備位置、打順をあてがわれることに関する弊害は、国際大会のたびに代表チームを悩ませており、秋山のような器用な選手は重宝されるだろう。
3月の第4回WBC本戦までは、残り3か月ほど。初戦となる1次ラウンドでは、いきなり強豪・キューバが待ち受けているが、2009年以来2大会ぶりの世界一奪還を目指し、これまでの大会以上に熱い戦いを繰り広げてほしい。
(記事提供:パ・リーグ インサイト)
「パ・リーグ インサイト」編集部