体を張ってシュートを止めるG(ゴーリー)とボールのポゼッションを取るFO(フェイスオフ)。ポジションの役割は異なるが、“チームの勝利のため”という目指すところは変わらない。第2回は、G佐藤真(商4=東京・早大学院)、G上條伶主務(法4=東…

 体を張ってシュートを止めるG(ゴーリー)とボールのポゼッションを取るFO(フェイスオフ)。ポジションの役割は異なるが、“チームの勝利のため”という目指すところは変わらない。第2回は、G佐藤真(商4=東京・早大学院)、G上條伶主務(法4=東京・早大学院)、FO深谷映(政経4=American Embassy School of New Delhi)、FO小林義直(商4=東京・早大学院)にラストイヤー、FINAL4にかける熱い思いを伺った。

※この取材は11月11日に行われたものです。


振り返りをするゴーリー2人

「早稲田にいる以上勝たなくてはならない」(佐藤)

――今年はイレギュラーなシーズンになっていると思いますが、特に苦労したことはありますか

佐藤 自粛期間中に、本来であればみんなで会話しながら練習できるけれど、それが今年はできなかったので難しかったです。体があまり動かせなかったです。知識はついたと思うんですけど、体力的なしんどさやコミュニケーション不足などは正直あったのかなと思います。

上條 自分は主務も務めているので、チームの運営のところでいうと、自粛期間が終わって活動再開に向けてのルールの作成や距離を保ちながらのアップの仕方などを監督やコーチに相談することと、濃厚接触者が出た場合などの対応は大変でした。

深谷 FOは昨年までは他大との交流も多かったんですけど、今年になってコロナのせいで他大と練習が出来なくて、A、B、Cチームも合流が出来ないので、ずっと同じメンツでやっていました。それでバリエーションが少なくなってしまったので難しかったです。

小林義 ラクロスは結果としてこうして試合が開催できていますけど、自粛期間、他の部活の知り合いに大会がなくなってしまったという話を聞いていたので、(自分たちも)大会開催できないんじゃないかということを考えてしまって、ネガティブな感情になりがちだったなと思います。

――関東特別大会が決まった時はどう思いました

上條 自分は結構悲しかったというか、悔しかったです。やっぱり、スローガンに“真”というのを掲げていて、社会人を倒して「真の日本一」になるというのが自分たちの目標であったので、その目標を叶えられないと思った時はそういう感情になりました。

小林義 僕は去年日本一を決める大事な時にAチームから外れてしまっていて、だからこそラストイヤーは自分もフィールドに出て日本一になるということを目標にしていたので、その目標がなくなってしまったというのは僕も悔しかったです。目標を一つ失ってしまったことで、モチベーションが下がりそうになった時もありました。

――そんな中でどのようにモチベーションを保ってこられましたか

佐藤 まずは、「早稲田にいる以上は勝たなくてはならない」と分かっていたので、とりあえず勝利するために自分たちができることを考えていました。そこで特別大会が開かれることが決まったので、そこで優勝して、早稲田の威厳というか、矜持(きょうじ)を保とうとしてきました。

――これまでのチームの状態は100点満点中、何点ですか

佐藤 50点ぐらいかな。

深谷 それくらい。

小林義 自分は40点ぐらいですかね。特にFOのユニットが結構他のポジションに比べると練習試合を通しても結果を出せなくて、去年の鈴木雄大さん(令1社卒)やその前の嶋田育巳人さん(平30スポ卒)などがいらっしゃったユニットとして期待される期待値には全然及んでいなかったので、まだまだの形でシーズン入りしちゃったかなと思います。

――マイナスされた50点はどのあたりの減点ですか

上條 「覚悟」の部分ですかね。個人的にはできているなと思うんですけど、チーム全体でみると、その試合にかける覚悟、その試合がラストになるんじゃないかという思いを持った人が、正直少なかったかなと思います。そこが50点という点を出した理由です。

――その覚悟はどのようなところで見えるのですか

上條 試合までの準備や、試合中の一つ一つのプレーで軽いミスをすると、緊張しているのかもしれないけれど、そういったところをみると、試合に対する覚悟が足りないなと感じました。

――自分で思う自身の課題をお一人ずつあげてください

小林義 FOをやっていて、FO自体の力という部分でも、昨年の自分と比較しても落ちてしまったなと感じています。普通だったらありえないことだと思うんですけど、一回自粛期間中にモチベーションが下がってしまって、そこで自分が踏み止まっちゃた分、他の人たちが進んでいたその差を埋めないといけないというところで、差を感じています。たくさんありすぎて、なかなかまとめて言えないんですけど、一回にかける思いが自分の課題かなと思います。その一回でどれだけ試合を左右できるか、少ない機会だとしてもそこでどれだけチームを動かすことができるかが課題です。

深谷 やっぱりFOって試合が止まって流れに大切なポジションだと思うので、そこでポゼッションするかしないかで、オフェンスもディフェンスも気持ちが変わると思います。フェイスオフをどんな形であれ取るってことがチームのためにできることだと思うので、これからもいろんな技をつけて、どんな相手にも通用するFOになりたいです。

上條 自分は主に二つあって、一つは7枚目のDFとして意識です。ゴールキーパーはラクロスではあまり(ゴール付近から)出ないんですけど、早稲田はGが外に出て、そこでDFがダブルにいくというシステムをとっているので、そのための反応というか感度がまだまだ弱いなと思います。そこが一つ課題です。二つ目はセーブ力です。Gは英雄になるか、そこに突っ立ているだけかどちらかで、止めなければ存在意義がないポジションだと思っています。そこのセーブ力はFINAL4、FINALまでに磨いていきたいと考えています。

佐藤 自分もセーブ力というところが課題というか、このまま伸ばしていけるところかなと思っています。これからFINAL4、FINALで戦うチームとは、学習戦のような点差が離れた試合にはならないと思うので、そういった中でも泥臭くてもいいので、体に当たってでもボールを前に出すというところ、そういった覚悟も含めて、セーブ力はまだ磨ける部分かなと思います。


ボールを奪いにいく深谷

――続いて、FO、Gそれぞれポジションごとの雰囲気を教えてください

小林義 FOはずっとユニットだけで練習するので、今はチームだけの練習になっていて。Aチームは自分と深谷の二人でいつも練習しているんですけど、いい意味でお互い言い合えている部分はあるかなと思います。例年別に言い合えてなかったわけではないんですけど、今年は思ったことを映がストレートに言ってくれるので、言ってくれている以上、逆に自分も思ったことを言わないといけないなと思っています。よくケンカみたいなこともあるんですけど、いい感じの関係ではあるかなと思います。

深谷 ライバル意識もあって、お互いを高め合っていけているかなと思います。いい意味でバチバチしていて、もちろんバチバチしていないときはすごく仲良いって感じで、メリハリが出来ています。

上條 Gポジションとしてというよりは、DF(ディフェンス) と接触する機会が多いんですけど、DF全体でみると非常に良いチームだなと個人的に思います。DFリーダーの平塚(DF平塚弘喜、政経4=東京・早大学院)を中心に、日々いろんな課題を見つけて成長できているという実感があるので、全体もいいんですけど、DFもすごくいいなと感じています。

佐藤 自分は一応Gリーダー…(佐藤のケータイが鳴る)やばい。

一同 誰だ、誰だ(笑)。

佐藤 あ、友達から…。いいです。いきます。自分は今年Gリーダーという立場なので、自分が下級生の時に感じていたことを改善したいなという思いがありました。具体的には、2年生くらいの時に自分が、4年生に質問しにくくて。聞きにくい雰囲気はなかったんですけど、目上の人だし、チームも違うしというところで個人的に聞きにくかったので、自分はキャラクター的に厳しいキャラクターではないですし、いい意味で仲のいい感じでいこうかなと思っています。自分は今上條とAチーム2人でやっているんですけど、上條とは1年生の頃からライバルみたいな感じでずっと競い合ってきたので、話しやすいというか、信頼し合えているというか、仲良い雰囲気かなと思います。

――小林義選手には昨年も伺っていますが、それぞれFO、Gというポジションを選ばれたきっかけを教えてください

小林義 自分が1年生の時に観た早慶戦で、先輩の活躍が印象的でした。その時に出ていらっしゃった、当時4年生の内藤壮志さん(MF、平29政経卒)という方に憧れて、そういう先輩みたいになりたいなと思って、その背中を追いかけて今4年間やってきたという形です。

深谷 自分が入部したのは少し遅かったんですけど、その時1年生チームではFOが1人しかいなくて、出場機会が欲しくてトライアルでやってみたら、上手くいきました。どんどん海外の動画を見ていたら、奥が深いなと思って、楽しいポジションだなと思ったので続けました。

上條 自分は学生コーチの勧めですね。高校まで野球をやっていて、キャッチャーだったんですけど、「キャッチャーやってたやつ手挙げろ」ってなって、手挙げたら、「じゃあ1回ゴーリー入ってみろ」って言われて、「いいじゃん!ゴーリーやれよ」ってなったのがきっかけです(笑)。

佐藤 自分は高校からラクロスをやっていて、その時にゴーリーになったきっかけはじゃんけんなんですけど(笑)。大学でゴーリーをやろうかなと思ったきっかけは、自分が1年の時に当時4年生の高杉さん(G高杉昇生、平29文構卒)という方がいらっしゃって、その人に憧れて選んだという形です。

上條 やっていくうちに良さが分かってくる…という感じです。

――やっぱり最初は嫌ですか

佐藤 最初は痛いですね。ボールが硬くて、当たったら痛いので。

小林義 1年の時とか、みんなよく分からずシュートしているので、それが思いっきり体に当たると痛いですよね。

小林義・深谷 尊敬しかないです。

――FO、Gそれぞれ試合中交代されるタイミングがあると思いますが、それはどのように決めているのですか

小林義 FOは結構深谷が決めています。

上條 Gも真が決めています。Gリーダーなので。

佐藤 監督と自分が話し合って、主に監督が決めています。最初からこのクォーターは誰がいくという風に決まってはいるんですけど、正直調子もあるので、それによって変わりますね。基本的には固定されています。

――FO、Gとしての専門的な役割以外で試合中に意識していることはありますか

上條 自分は褒め称え合うことですかね。今コロナの影響もあって、ボックス(ベンチ)から声が出せないんですけど、出来るだけグラウンドに入って、全体で集合した時にお互いに褒め称える環境にしようと心がけています。その時には必ず声を出そうと、個人的にもチームとしても意識しています。

深谷 自分はFOとして流れをつくることが大切なので、今コロナの影響でルールとして声出しはできないんですけど、できる時は思いっきり自分が得意な英語で盛り上げています。

――例えば

深谷 「Let's go boys one!」はもちろんで…。

小林義 もちろん?それ自分で上げていってるからな(笑)。

深谷 …。点が入った時は、「Another one!」ですかね。相手も(英語で)そういうの言われると動揺すると思うので、そこも狙っています。

――それぞれどのような気持ちでFO、Gをされているかお聞きします

小林義 去年の反省で一喜一憂しがちなところがあって、雄大さんにもこれは言われてきたことだったので、気持ちは一定のままで、例えば点を入れられたとしても、こっちが決めたとしても、いつも通りの練習で臨むような感じで本番に入っています。

深谷 自分はFOに入る時、歩いている時は緊張しているんですけど、ダウンって言われた瞬間に全部の考えをなくして、自分がやることを素直にやるという、それができない時にうまくいかないということが多いので、自分の役目を果たすことを意識しています。

佐藤 早稲田のDF陣は結構体がデカくて、有名というか、他大から知られている選手が何人もいるんですけど、結局はGが点をとられたらそこで負けなので、自分がヒーローになる、自分が1番輝く存在になりたいということは思って入っています。

上條 自分は死ぬ気で止めることしか考えていないですね。真が言った通り、それが勝利につながりますし、結局は点取られなければ負けないので、点を絶対に取られない、どういった状況でも飛び込んで、どこに当たっても止めるというのは試合中意識しています。

――昨年から試合を見させていただいていて、FOは鈴木雄大選手、Gは勝本勇人選手(令1社卒)の印象が強いのですが、それぞれお二人から教わったことはありますか

小林義 自分は雄大さんと仲良くさせてもらっていて、やっぱり終わりよければ全てよしじゃないですけれど、最後やるところでやり切ったやつが1番強い、輝けるやつだと教わりました。今年、ラストイヤーでどんな形であっても、最後の最後にいい結果を出すということが大事になってくるのかなと改めて感じます。

深谷 去年自分はFINAL4の一つ前の試合からAチームに入れてもらって一緒に練習した時にいろんな技やメンタルのつくり方を教えてもらいました。ラクロス人生でそこの期間が1番伸びたかなと思っています。そのおかげで昨年のFINAL4、FINALも上手くいったと思っています。今でも自分のフォームがおかしくなって雄大さんにメッセージを送ったらちゃんと返してくれます。今の自分のフェイスオフは、雄大さんや前の先輩たちのおかげです。

佐藤 自分は去年Aチームにいて、勝本さんの次、2枚目という形だったんですけど、勝本さんは口に出すというよりは背中で語るタイプで。そこで教わったのは、上條もさっき言ったんですけど、死ぬ気で守るというところです。具体的には、早慶戦で身体を投げうって、飛び込んでまで止める姿はボックスから見てても熱くなりましたし、後輩に継承していかなくてはならないと感じました。あとは、勝本さんは練習間の移動がすごい早くて。そういうのが大事なんだなって思いました。Gリーダーとしてというよりは、4年生としてそのようなことを感じたので、自分も意識しています。

上條 真が言った、全力で取り組む姿勢というのは教えていただいたことですし、自主練習の方法とかを教えていただきましたね。ゴーリーって自主練習の方法とか特にないんですけど、勝本さんが考案したトレーニングやウェイトトレーニングを教わりました。まだまだなんですけど、勝本さんのおかげで、少しはいい体になったかなと、思います(笑)。

小林義 彼の大胸筋すごいんですよ(笑)。


ゴールを守る佐藤

「仲良しなのは間違いない」(小林義)

――他己紹介をしてください

上條 真のよいところを言うと、普段は結構チャランポランな感じはするんですけど、チームのことになるとすごく熱いですし、チームのために考えていることは多いですし、後輩に指導している場面もよく見るので、そのようなオンとオフの切り替えがすごいなと思います。

佐藤 自分に対してはいっぱいあるなあ。

一同 (笑)。

上條 最近はあまりないのですが、クロスを編むことを怠るので、そこはこまめにやってほしいです。

佐藤 上條は努力家というイメージがあってうらやましいと感じています。もともと身長は高かったのですが、1年生の時はすらっとしている体格だったのに、今ではこんなふうにいい体になっていてすごいと思います。上條は膝をけがしたことがあって、かなりリハビリ期間も長かったのにもかかわらず、今Aチームにいるのは、僕だけではなくみんなが尊敬している部分です。直してほしいところはあまりないかな。

小林義 上條にはいっぱいあるな(笑)。

上條 なんでだよ(笑)。

小林義 なんか時々ノリがおかしいんですよ(笑)。テンションがおかしくなった時の上條は、普通に引くこともあります(笑)。練習後のシャワールームとかも時々気持ち悪くなるんです。

佐藤 いや、いいとこやん(笑)!

――FOのお二人はいかがでしょうか

小林義 深谷くんは入部したのが僕たちより少し遅いタイミングではあったのですが、人一倍努力家です。それこそ先ほど自分でも言っていましたが、海外の動画を見たり上手な人にアポを取って自分のFOを研究したり、自分で努力できる人だと思っています。うらやましいところで言うと、彼はムードメーカーです。試合中も一番盛り上げてくれています。自分は声を出せないこともあるので、自分も映を見習わないといけないと思います。直してほしいところに関しては(笑)。

深谷 いいんだよ、言って。

小林義 勢いが強すぎて、周りがついていけてない時があります。いつも練習している時は自分と映と笛を吹いてくれるマネージャーさんと3人でやっているのですが、テンション上がりすぎると彼は暴走し始めて、二人で逃げることがあります(笑)。それくらいですかね。

深谷 尊敬しているところはかなり多いです。自分はとても感情的になる人間で、プレーにもフィーリングが出てしまいます。しかし。義直くんは自分の気持ちをコントロールできて、常に冷静でいるのがすごいと思います。試合の時、自分は緊張しすぎているのに、彼は「大丈夫」って感じなんですよ。そこが本当にすごいです。あとは人間性。

上條・佐藤 え?

小林義 (笑)。

深谷 コミュニケーション能力?ですかね。他大のフェイスオファーにも仲良しがたくさんいて、誰とでも仲良くなれるのはうらやましいです。直してほしいところを一つあげるとするのなら、冷静すぎるところです。これは自分の問題だと思うのですが、僕はとてもテンションが上がるのに、彼はいいことにも悪いことにも冷静なので、自分はどうすればいいかわからない時があります。一緒に「よっしゃ」って言えば良いのか、「大丈夫だよ」と言えば良いのかわかりません(笑)。

小林義 僕は一定なんですよね。試合の時は特に。そういう風にはしてるんです、最近。

佐藤 負けてばっかりだからじゃない?

小林義 負けてばかりなので、マイナスにならないように自分を一定に保っています(笑)。試合中は無だから!

――学年のカラーはどのような色ですか

小林義 仲良しなのは間違いないよね。同期愛があります。

上條 若干度が過ぎてしまうことはありますね。ブレーキ役が少ないな。

佐藤 確かに。丸田(MF丸田敦司主将、商4=埼玉・早大本庄)くらいだもんね。

小林義 丸田と小林(AT小林大祐副将、社4=東京・早稲田)がブレーキかけてくれます。

佐藤 みんなアクセル全開だよね。

――皆さんから見た丸田主将はどのような人ですか

小林義 自分は学部も一緒で仲が良いのですが、一言で表すとかわいいやつだなと思っていて(笑)。責任感があって真面目で、誠実に物事に取り組む男なのですが、時々一緒にふざけたい気持ちもありつつ、自分のイメージとのギャップに葛藤しているかわいいやつです。

――小林大副将はどのような人でしょうか

小林義 今はあんなパーマにしていますが、入部当初に髪型が坊主で、コロコロチキチキペッパーズのナダルにそっくりだったので、それからナダルと呼んでいます。

深谷 びっしりするところはびっしりするけど、ふざけたいって気持ちもあるよね?

佐藤 先輩方が少し厳しかったので、自分たちの代が仲良しでふざけてしまうから、厳しくしたいけれど自分もふざける側の人間だから、というところで葛藤していました。でも、ラクロスに対してめちゃくちゃ真面目ですし、海外の動画もたくさん見ていて、知識量がすごいです。「そんなこと考えていたんだ」と思うことがよくあります。

小林義 これ(二人に)怒られちゃうかもな(笑)。

――引退したら何がしたいですか

小林義 翌朝を気にせず、みんなと遊びに行きたいなと思います。

上條 同期と旅行は行きたいですね。

深谷 自分はラクロスが好きになってしまったので、今後も続けていきたいと思っています。それに加えて、今は行けませんが、海外に行ったりボランティアをしたりすることが好きなのもあって、そのようなプロジェクトに行きたいなと思っています。

佐藤 すげー。

深谷 楽しいよ、本当に。

佐藤 それを楽しいと言えるのが人格者なんだよな。旅行はいいなと思います。あとは漫画とか…。

一同 (笑)。

佐藤 あとは映画とかですかね。俺もしかしたらインドアなのかもしれない。

一同 (笑)。

――ラクロスを始めようと思った理由は何ですか

上條 自分は高校が附属校で先輩がすでにラクロス部に多くいたのもあって、その先輩の影響で入りました。もう一つの理由は、日本一になりたいという気持ちがあったからです。大学までは野球をやっていて日本一の難しさや厳しさを知っていたので、大学では日本一を目指せる環境があることに憧れて入部を決意しました。

深谷 自分は1年くらいスポーツをやっていなくて、高校や中学はたくさんスポーツをやっていたので、それが恋しくなって、スポーツをやりたいと思いました。アメフトやラグビーなども見ていたのですが、ちょうど探し始めた時にラクロスの早慶戦があって、それを見に行った時に格好いいなと思いました。調べてみると、練習は早朝で、夕方は学業に集中できるということも聞いて、両立できる部活に入りたいと思って入部したという経緯です。

佐藤 一つ目は上條も言っていたように日本一になれる環境が理由です。もう一つの理由は。中学はそんなに強くないサッカー部に入っていて、高校はラクロスがあまり強くなくて緩かったので、厳しい環境に身を置かなければいけないと思っていたことにあります。自分はどんどん緩い方に流れてしまう人間なので、そんな自分を変えたかったという理由です。厳しい体育会という環境に入ったら、変われるのではないかと考えて入りました。

小林義 自分は3人と違って不真面目な理由なのですが、自分はもともと大学に入ったら絶対サークルに入ろうと思っていました。ずっと新歓期はサークルを回っていたのですが、父親が他の大学の体育会の監督をやっている人間で、「お前は体育会に入らないと、絶対にダメな人間になるから体育会に入れ」と言われて、渋々部活を探していた時に、高校時代の友達などが新しいことを始められる環境としてPRしていたのがラクロス部で、自分にマッチしているかなと思い入部しました。


FOに入る小林義

「ラクロスと向き合ってきた努力の結果を示したい」(上條)

――今後のキーマンを挙げるとしたらどなたでしょうか

上條 自分は下山田(AT下山田大河、法4=東京・桐朋)ですね。

一同 あぁ。

上條 自分は同じ学部なのですが、試合になった時はパッションや情熱が半端ないので、そこは下山田が絶対にキーマンになると思います。

佐藤 自分はもう完全に丸田ですね。けがをしていて、特別大会に出られていない中で、期待も含め、丸田がキーマンと思います。

小林義 僕はロング(ディフェンス)の井手(DF井手脩人、社4=千葉・東邦大附)だと思います。仲が良いというのも理由の一つですが、井手と自分は1年生、2年生、3年生と一緒のチームにいた時間が長くて、井手が今上手になって活躍している姿をみると格好いいと自分でも思います。そのように地道にコツコツと努力を重ねていた脩人を見ることで、下級生にも影響を与えてくれるのではないかと思うので、彼には期待してください。

深谷 難しい質問だ。やはりBOX全員が自分の仕事をして勝てると思っています。しかし、中央とのFINAL4は昨年もサドンデスで勝ったというギリギリの勝負で一番大切なのはゴーリーの二人です。去年もあそこで1点でも取られていたら、確実に負けていたので、ゴーリーの二人は大切だと思います。

上條 直接言われるとうれしいな(笑)。

――中央大にはどのような印象を抱いていますか

佐藤 中央大は早稲田と似ていて激しいイメージがずっとあります。先ほど映がサドンビクトリーで昨年は勝利したと言っていましたけど、もう1つ前の後藤組の時はリーグ戦で当たって、当時の後藤組が最強世代と言われるくらい強かったのに、中央との予選が一番苦戦していました。その時自分は観客席にいたのですが、大接戦でした。毎年競り合うイメージがあります。

上條 4年連続対戦していて、早稲田がずっと勝利しているので、中央の早稲田に対する思いは半端ないと個人的には考えています。チームでも監督やコーチもおっしゃっていて、早稲田に対する思いは他のチームの倍以上に強いと感じます。

――FINAL(決勝)までは1週間ほどしか空きませんがいかがでしょうか

上條 実際になってみないとわからないですが、1週間空けば体力的には問題ないと思います。また、気持ちの面も維持しやすいのでそこは心配ないかなと個人的には感じています。

深谷 自分的にはFINALのことをそこまで考えていなくて、まだ行けるかもわかりません。中央も強敵で、自分たちのベストで挑まなければ勝てないと思います。FINAL4に勝ったら1週間でもこのチームならなんとかなると思います。

――「自分のここに注目!」を教えてください

深谷  自分はFOの中で反応の早い方ではないので、どちらかと言えば遅いので、それ以外の手段でボールを取り切らなければいけません。そこを取り切るにはパッションと泥くささが必要です。自分は一球を取るため、1点を取るために死ぬ気で毎回やっているので、そこを見ていてください!

小林義 中央の小口くん(FO小口峻平、中央大)は1年生のときから一緒に試合をしたり練習をしたりしていました。フィールド内外でいい関係を築けているのですが、これまでの試合では勝っている相手なので、最後FINAL4という舞台で彼と対戦できることはすごくうれしいです。そのような場所でしっかりと彼に勝つ、彼を圧倒するところに注目してほしいです!

佐藤 セーブですかね。やはり僕らゴーリーが頑張れば負けることはないので、どうにかして体を使って止めます。泥くさく頑張る姿に注目してください!

上條 自分も映や真と近いのですが、泥くささというところで死ぬ気で止めます。そこの覚悟にぜひ注目してください!

――最後に意気込みをお願いします!

小林義  早稲田に似たようなチームという話がありましたが、中央大は自分も相手もライバル意識を持っている関係のチームです。だからこそ、自分たちのラクロスを体現して、次のFINAL、その先の関東制覇につながる試合にしたいと思います。応援よろしくお願いします。

上條 スローガンで『真』を掲げていて、このスローガンに決まったきっかけが、『全部員がチーム、組織に真摯に真面目に向き合って取り組む』ということでした。今まで活動してきた中でそれを体現したいと思っているので、部員一丸となって、ラクロスと向き合ってきた努力の結果を示したいと考えています。

佐藤 内容とかではなくて結果が全てだと思うので、どんなに内容が悪くても勝利という結果は絶対に残したいと思います、応援お願いします。

深谷 1年生の頃から「勝つことによって伝統が作られていく」と言われているので、昨年も中央と戦って勝ったことによって青木組という名前が刻まれました。自分たちもこの一戦に勝利してFINALまで行くことで、丸田組という名前を刻みたいです。一人一人全力で頑張っていきたいと思います。

――ありがとうございました!

(取材・編集 内海日和、後藤泉稀、山田流之介)


それぞれ意気込みを書いてくださいました!上條選手の服装にも注目です。

◆佐藤真(さとう・まこと)(※写真左)

1998(平10)年11月30日生まれ。175センチ。東京・早大学院出身。商学部4年。実は高校の頃からラクロスを始めたという佐藤選手。ゴーリーに決まった理由はじゃんけんだったとか。今では絶対的なRED BATSの守護神です。体を張ってゴールを守る姿に期待がかかります!

◆上條伶(かみじょう・れい)(※写真中央左)

1998(平10)年12月27日生まれ。178センチ。東京・早大学院高出身。法学部4年。主務としてコロナガイドラインの作成など部内の仕事もこなす上條選手。いつのまにか『いい体』になっていたと3人から尊敬されていました。「死ぬ気で止める」。その言葉通り早大のゴールを守り切ってくれるに違いありません!

◆深谷映(ふかや・あきら)(※写真中央右)

1998(平10)年12月12日生まれ。174センチ。 American Embassy School of New Delhi出身。政治経済学部4年。幼少期の環境から、日本語より英語の方がすぐ出てくるという深谷選手。試合中は英語を使ってチームを盛り上げます。「Let’s go boys!」。その掛け声と共に、試合の流れを左右するFOに勝ち切ってくれることでしょう。

◆小林義直(こばやし・よしなお)

1997(平9)年12月5日生まれ。166センチ。東京・早大学院高出身。商学部4年。3人にもコミュニケーション能力が高いと評される小林義選手。中央大の友人・小口選手には決して負けられません。ライバルにも、FOにも勝利し、早大に流れを引き寄せ勝利へと導くその姿に注目です!