渋野日向子が22歳誕生日に見せた復活の兆し「今日の収穫はやっぱりパット」 女子ゴルフの国内ツアー・伊藤園レディス最終日は15日、千葉・グレートアイランドC(6741ヤード、パー72)にて無観客で行われた。この日22歳の誕生日を迎えた渋野日向…

渋野日向子が22歳誕生日に見せた復活の兆し「今日の収穫はやっぱりパット」

 女子ゴルフの国内ツアー・伊藤園レディス最終日は15日、千葉・グレートアイランドC(6741ヤード、パー72)にて無観客で行われた。この日22歳の誕生日を迎えた渋野日向子(サントリー)は、5バーディー、2ボギーの69で回り、通算4アンダーで23位。ラウンド後のオンライン会見では、右足裏の痛みに苦労する現状について明かした。

 渋野は懸命にプレーした。出だしの10番でバーディー発進すると、11番でボギー。15番で1つ取り返した。後半は3、7、8番でバーディーとしたが、最終9番でボギー。オンライン会見では「今日は本当にショットも凄くよかったし、パットに関してはここ最近では一番いいストロークができていたかな。特に不安もなく回れた」と手応えを得た。

 14日には怪我を明かした。今年に入って右足裏に「靴ズレと原因不明」の痛みがあり、マッサージや鍼治療でも治っていない状態。いつも通り笑顔を交えながら「これを言い訳にはしたくない」と語る。しかし、力を込めたベストスイングができず、ショットに影響しているのが実際のところだ。

「自分の中でいいスイングをしようとしたら痛みが増す状態。昨日はそれを気にして上半身で力強くいってミスをした。上半身と下半身のバランスを考えてやったらよかった。そこは自分で感心する」。クラブ選択でも自分自身で試行錯誤しながらうまくラウンド。痛みと付き合うことができたのも収穫となり、22歳になった日に成長を実感した。

 しかし、毎週のツアー転戦でしっかりとした治療を受けられない。「ここ1週間は何をしていても、寝ている時でもちょっと痛い状況。痛くて起きちゃうことも2、3回くらいあった」と説明。朝よりラウンド終盤には痛みが増している。そんな中でこの日は自分の足に合ったインソールを入れてプレー。シューズ自体も複数を試し履きしている。

「痛みが特にないシューズを探してはいる。なので、いろんなメーカーさんのいいシューズをはかせていただいて、実践してやっている感じになってしまっている。時間をかけていいものを、自分に合うものを見つけていければ」

不調の一因だったパットに復調「今年に入ってからは初めての感触」

 誕生日のこの日のうちに地元の岡山に帰省。実家近くの整骨院で電気治療を予定している。具体的な怪我の診断については「今のところ予定はない。時間があまりない状態なので、つくってでも行かないといかないのかもしれないけど、そこはしっかり相談しながらやっていきたい」と話すにとどめた。

 不調の一因となっていたパットには復調の兆しが見えた。「今日の収穫はやっぱりパット。ショートパットが若干強く打てるようになった」と安堵の表情。「スライスのシビアなところでも自分のリズムを大事にしてほぼ外すことがなかった。今年に入ってからは初めての感触。そこは凄くよかった」と明るく言葉を並べた。

 今季の国内ツアーは6月の開幕戦、海外ツアー転戦を経た2週前の国内復帰戦でも予選落ちを喫したが、3戦目で初の予選通過だった。次戦は昨年優勝した大王製紙エリエールレディス。「結果を出すために、この22歳の1年間は本当に頑張っていくしかない」。怪我を抱えながらも毎週のように試合を迎えるのもプロの宿命かもしれない。22歳は少しずつ成長しながら戦いを続ける。(THE ANSWER編集部)