全日本選手権出場者が決まるFS(フリースケーティング)。SP(ショートプログラム)を出場圏内の3位で折り返した山隈太一朗(営2=芦屋国際)は、総合3位でフィニッシュ。3年連続全日本への切符をつかんだ。一方、松井努夢(政経1=関西)は15位…

 全日本選手権出場者が決まるFS(フリースケーティング)。SP(ショートプログラム)を出場圏内の3位で折り返した山隈太一朗(営2=芦屋国際)は、総合3位でフィニッシュ。3年連続全日本への切符をつかんだ。一方、松井努夢(政経1=関西)は15位、堀義正(商1=新渡戸文化)は18位となり、全日本出場とはならなかった。

◆11・6~7 東日本選手権(小瀬スポーツ公園アイスアリーナ)

▼シニア男子(総合)
3位山隈 太一朗203.36
15位松井 努夢112.41
18位堀  義正99.84

 「自分のしたいプログラムができた」。緊張した様子でリンクに入ったが、演技開始と共に表情をガラリと変えた山隈。冒頭のトリプルサルコウをクリーンに決めると、トリプルアクセルからの連続ジャンプも成功。続くトリプルルッツ―トリプルトーループの連続ジャンプでは両足着氷となったものの、全てのジャンプを着氷しフィニッシュ。

 高さのあるトリプルアクセルを得意とする山隈だが、ルッツやフリップなどのジャンプの取りこぼしが課題だった。「この試合ではしっかり決め切ることが大事だったしFSでは決めることができた」と、プログラムを丁寧にまとめ上げた。

 さらなるブラッシュアップに期待大だ。2シーズン目となる『ポルナレフ・ラプソディー』。「表現の時には絵や風景をイメージしながら滑る」。作りこまれた山隈の作品は、見る人を引き込んでいく。また、昨シーズン同大会で優勝したときには両こぶしを突き上げたが、今大会は自身に拍手。「本当はガッツポーズをしたかったけど、3回転―3回転がきれいではなかったので突っ込まれるなと」。技術・表現共に追求し、全日本の舞台で完璧な演技を目指す。

[中澤美月]

試合後のコメント

山隈

――ジャンプが全部きれいにまとめられていましたが、いかがでしたか。

 「一つ一つしっかり丁寧にということをずっとテーマに東京選手権が終わってから練習してきたので、一つ一つのエレメンツを丁寧にできたかなと思います」

――4回転サルコウを入れなかった理由を教えください。

 「回避した理由としては練習で打撲をしてしまったので、そこが不安な部分なので回避していこうとなりました」

――全日本での目標を教えてください。

 「全日本では今回の東日本で見つけた課題をしっかりクリアしながら、まだまだ自分の中では第一段階クリアという状況なので、完成形に向けて一か月半ブラッシュアップしていきます。全日本では100点満点の完璧な演技をできるように頑張りたいと思います」