11月8日、東京競馬場でGⅡアルゼンチン共和国杯(芝2500m)が行なわれる。 このレースは今年58回目を迎える伝統の…
11月8日、東京競馬場でGⅡアルゼンチン共和国杯(芝2500m)が行なわれる。
このレースは今年58回目を迎える伝統のハンデ戦。過去の勝ち馬を見ると、2017年スワーヴリチャード、2016年シュヴァルグラン、2015年ゴールドアクター、2010年トーセンジョーダン、2008年スクリーンヒーローなど、同レースでの勝利を経てGⅠ馬になるケースも多い出世レースだ。今年も「将来のGⅠホース」が潜んでいるのか探ってみよう。
「東京/芝2500m」という条件は少し特殊で、現在は春のGⅡ目黒記念とアルゼンチン共和国杯の年2回しか施行されていない。中山競馬場ではGⅠ有馬記念が行なわれる距離だが、東京は中山とは異なり2400mも可能なコースなので、日本ダービーなどの大レースは基本的に2400mで行なわれている。そもそも、現在「芝2500m戦」が行なわれているのは東京と中山だけなので、データサンプルが少ないことは事前にお断りしておきたい。
東京/芝2500m戦の種牡馬別成績を見ると、1986年以降最多の勝利数・4勝タイを記録しているのが、ハーツクライとステイゴールド。今年はハーツクライ産駒が2頭、ステイゴールド産駒が1頭登録を行なっている。その中でもっとも有力と思われるのはステイゴールド産駒であるバレリオ(牡5歳/美浦・相沢郁厩舎)だ。

昨年12月のオリオンSを制したバレリオ
同馬は5歳だが、キャリアはまだ11戦。2歳9月のデビュー戦(中山/芝2000m)を勝利するも、そのあとは休み休み使われ、昨年5月の青嵐賞(1000万下、東京/芝2400m)を2分23秒5の好タイムで快勝。12月にはオリオンS(3勝クラス、阪神/芝2400m)を勝利している。今年はLメトロポリタンS(東京/芝2400m)2着、前走のOP丹頂S(札幌/芝2600m)でも2着と、オープンに入っても好走しており、地力強化を感じさせている。
バレリオの長所は瞬発力で、上がり3F33秒台を4回記録。スタートダッシュがやや鈍いところがあるが、青嵐賞で見せたように2、3番手の好位から競馬ができる器用さも併せ持っている。重馬場は割引かもしれないが、東京コースでの実績もあるため、重賞初制覇のチャンスは十分だ。
ステイゴールド産駒でアルゼンチン共和国杯を勝利したのは、2018年のパフォーマプロミス(当時6歳)。2010年にはジャミール(当時4歳)が2着、昨年はアフリカンゴールド(当時4歳)が3着に入るなど晩成傾向も強いので、5歳馬のバレリオも期待できる。
ハーツクライ産駒の2頭は、タイセイトレイル(牡5歳/栗東・矢作芳人厩舎)とプリンスオブペスカ(牡6歳/栗東・松永昌博厩舎)。
タイセイトレイルは昨年の同レース2着馬だ。前走のGⅡ京都大賞典は14着、今春の目黒記念も3番人気ながら15着と大敗。やや安定性に欠けるが、メトロポリタンSではバレリオからクビ差の3着に入っているため、東京コースの長距離戦では軽視できない存在だ。
一方のプリンスオブペスカはこの夏、L札幌日経オープン(札幌/芝2600m)10着、丹頂S7着と凡走が続いている。しかし1月のGⅡ日経新春杯(京都/芝2400m)では0秒6差の5着とまずまずの内容。東京コースは初となるが、血統的に得意な可能性があるので、マークしておく必要があるだろう。
以上、今年のアルゼンチン共和国杯は、ステイゴールド産駒バレリオを中心に、ハーツクライ産駒2頭の激走にも期待する。