現地時間11月3日午後3時、オーストラリアのフレミントン競馬場ではメルボルンC(総賞金775万豪ドル・芝3200m)…

 現地時間11月3日午後3時、オーストラリアのフレミントン競馬場ではメルボルンC(総賞金775万豪ドル・芝3200m)が行われた。

 ビクトリア州ではメルボルンCデーという祝日となり、その発走の瞬間にはオーストラリア全国の人々がその手を止めてメルボルンCに集中する事から「国家を止めるレース」と呼ばれる。

 メルボルンでは3月から続いていたロックダウンも遂に緩和され、過去2週間の平均感染者数も2を切っていたことから、観客または馬主などの関係者の入場も検討されたが叶わず、オーストラリアを象徴するレースも無観客で開催される事となった。

 第160回メルボルンCを制したのは、トワイライトペイメント。スタートから積極的な先行策を打ち、3200mを見事に逃げ切った。

 鞍上のJ.マクニール騎手はG1二勝目で、初のメルボルンC勝利。

 調教師のJ.オブライエンは27歳の若さでメルボルンC二勝目を果たしたが、コロナ禍の影響により現地入りせず。

 メルボルンC勝利に情熱を燃やす、馬主のL.ウィリアムズ氏はこれでメルボルンC通算7勝目となった。

 2着には北半球4歳馬のタイガーモスが52.5kgの軽ハンデを活かして入線。3着にはメルボルンCの常連、プリンスオブアランが入り3年連続で3着以内入線となった。

 J.マクニール騎手は「まだ信じられません。スタートからエンジンの掛かりが遅いので、押し出していかなければなりませんでしたが、先頭に立ってからは素晴らしいリズム折り合ってくれました。

 直線では祈るように、そして鞭を使い過ぎないようにだけ気をつけて追っていました、ゴール板を過ぎてからは今までずっと鳥肌が治まりません。メルボルンCを勝つことは夢だったので、このような機会を下さった調教師のジョセフ(オブライエン調教師)、馬主のロイド(ウィリアムズ氏)には感謝しかありません」と喜びを口にした。

(取材:川上鉱介)