日本ハムがドラフト1位でユーチューバーを指名した。 10月25日に行われた2020年ドラフト会議で、日本ハムは1位指名…
日本ハムがドラフト1位でユーチューバーを指名した。
10月25日に行われた2020年ドラフト会議で、日本ハムは1位指名を明言していた、苫小牧駒沢大の155キロ右腕・伊藤大海投手(4年)の一本釣りに成功した。地元が北海道鹿部町出身。04年に札幌へ本拠地を移した日本ハムにとっては、球団初の「道産子1位指名」となった。
ビッグネーム不在ドラフトといわれた今年、「変わり種」としてはナンバーワンかもしれない。

① 現役ユーチューバー
アマチュアでは珍しく、自身のYoutubeチャンネルを昨年10月に開設。野球少年のために自分の体験を伝え、役立ててほしいと体の使い方、トレーニング法などを積極的に発信している。6月に投稿した「キャッチボール ルーティン」は2万3000回以上も視聴された。
「今の子どもたちはSNSに触れる機会が多く、そこで野球のスキルアップを目指している選手が多い。自分が1か月考えてようやくわかったことをわかりやすく伝えてあげれば、成長のスピードが変わってくるのではないかと。引き出しが増え、自分にとってもプラスになっています」。
いま流行りの「ユーチューバー」を目指しているわけではない。もともとツイッターで動画などを紹介し、ダイレクトメッセージで受けた質問に答えていた。やりとりの数が増え、重複する質問も多くなり、学校によってはツイッター禁止の規制もあるため、YouTube動画で発信することを決めた。編集作業は1人で行い、野球少年や保護者からの質問にも定期的に返信しているという。
②ややこしい校名
駒大苫小牧高校→(進学)→駒沢大学→(中退)→苫小牧駒沢大学
出身高校はヤンキース田中将大投手の母校としても有名な「駒大苫小牧」で、大学が「苫小牧駒大」とややこしい。その経歴も複雑で一筋縄ではない。
駒大苫小牧では2年春のセンバツ甲子園に出場し、創成館戦(長崎)で3安打完封勝利をマーク。駒大に進学してリーグ戦に登板も、環境が合わず、半年で退学した。エリート街道を捨て、高校時代のチームメートも多かった苫小牧駒大に再入学した。
リーグの規定で1年間公式戦に出場できなかった。目標を見失い、精神的に苦しんだ1年の「浪人」期間で野球と向き合い、トレーニング方法を研究し、肉体改造に成功。球速が10キロアップし、今では最速155キロを誇る。ストライクをとるのに困らない多彩な変化球も武器にリーグ優勝、全国大学選手権にも出場。18、19年と2年連続で大学日本代表に選ばれるまでに成長した。
人よりも遠回りした伊藤だが「自分が考えていた(理想の)姿に近づけた」。浪人期間に学んだことがYouTube配信につながり、地元北海道球団からのドラフト1位指名にもつながった。
便利なSNSだが、度を過ぎた悪ふざけが表面化したり、イジメの温床になるなど、トラブルも多い。だが伊藤のように野球とユーチューバーの「二刀流」を成立させるアマ選手も出てきた。新時代の野球伝道師として、投げるユーチューバーに注目が集まりそうだ。
※健康、ダイエット、運動等の方法、メソッドに関しては、あくまでも取材対象者の個人的な意見、ノウハウで、必ず効果がある事を保証するものではありません。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]