「前代未聞」。この言葉を使わずして今年を語ることはできないだろう。早大漕艇部の2020年もまた「前代未聞」の年となった。春の風物詩である「早慶レガッタ」が中止に。練習もままならない状況が続き、寮を一時解散して在宅でトレーニングすることもあ…

 「前代未聞」。この言葉を使わずして今年を語ることはできないだろう。早大漕艇部の2020年もまた「前代未聞」の年となった。春の風物詩である「早慶レガッタ」が中止に。練習もままならない状況が続き、寮を一時解散して在宅でトレーニングすることもあった。そんな状況を乗り越え、今シーズンがついに幕開けする。

★開幕は全日本から!

 10月8日から11日までの4日間、埼玉・戸田ボートコースにて全日本選手権(全日本)が開催される。例年であれば各大学の応援団や多くの観客が集まり、大変な盛り上がりを見せるが、今回は感染防止のため無観客という形式で行われる。また、2週間後には全日本大学選手権(インカレ)の開催が予定されている。


男子エイトのエンジンとして期待される田中主将

 社会人も多く出場し、国内最高峰の大会である全日本。3年ぶりの表彰台を狙う早大からは、男女計6艇が出場する。中でも、男子エイトと女子舵手なしクォドルプルに期待がかかる。男子エイトでは、田中海靖主将(スポ4=愛媛・今治西)や昨年のインカレで3位入賞を果たした阿部光治(スポ2=愛知・猿投農林)を筆頭に、実力のある選手が揃った。前回の全日本では敗者復活戦敗退で終わっているだけに、その悔しさを晴らしたい。女子舵手なしクォドルプルでは、下級生の頃から主力選手として活躍してきた、藤田彩也香女子主将(スポ4=東京・小松川)と安井咲智女子副将(スポ4=東京・小松川)に注目。ストローク(S)から艇のリズムをつくる安井と、バウ(B)から艇を支える藤田との「小松川コンビ」でワセジョを牽引する。

(記事 関飛人、写真 篠田雄大)

▽男子部

【エイト】

C:菱谷泰志(スポ4=鳥取・米子東)
S:阿部光治(スポ2=愛知・猿投農林)
7:青木洋樹(スポ1=東京・成立学園)
6:中島湧心(スポ2=富山・八尾)
5:森長佑(スポ2=福井・若狭)
4:田中海靖主将(スポ4=愛媛・今治西)
3:瀧川尚歩副将(法4=香川・高松)
2:舩越湧太郎(社4=滋賀・膳所)
B:船木豪太(スポ3=静岡・浜松北)

【舵手つきフォア】

C:山田侯太(商4=東京・早大学院)
S:越智竣也(スポ2=愛媛・今治西)
3:小林里駆(スポ2=静岡・浜松西)
2:濱野圭吾(商2=埼玉・春日部)
B:岩松賢仁(スポ3=熊本学園大付)

【舵手なしフォア】

S:中川大誠(スポ4=東京・小松川)
3:菅原陸央(政経2=秋田・本荘)
2:鈴木利駆(スポ4=静岡・浜松西)
B:牟田昇平(商3=兵庫・三田学園)

▽女子部

【舵手なしクォドルプル】

S:安井咲智女子副将(スポ4=東京・小松川)
3:宇都宮沙紀(商4=愛媛・今治西)
2:宇野聡恵(スポ3=大分・日田)
B:藤田彩也香女子主将(スポ4=東京・小松川)

【エイト】

C:奈良岡寛子(教4=青森)
S:三浦彩朱佳(文4=青森)
7:中尾咲月(スポ2=三重・津)
6:高田涼花(社2=静岡・浜松西)
5:尾嶋歩美(スポ4=埼玉・南陵)
4:大崎未稀(スポ3=福井・美方)
3:郡磨璃(スポ1=東京・文京学院大女)
2:武井愛奈(スポ1=長野・諏訪清陵)
B:松井友理乃(スポ4=愛媛・今治西)

【シングルスカル】

茂内さくら(社2=秋田)