「その時点で代打陣を使いたくなかった」と説明も、試合終了時に野手2人余る■ヤクルト 5-3 DeNA(30日・横浜) D…
「その時点で代打陣を使いたくなかった」と説明も、試合終了時に野手2人余る
■ヤクルト 5-3 DeNA(30日・横浜)
DeNAは30日、横浜スタジアムで行われたヤクルト戦に3-5で敗れた。最下位相手の惜敗で貯金はなくなり、9月の月間成績も11勝14敗2分と3つの負け越しとなった。
9月最後の試合も今季のラミレス采配を象徴するようなポイントがあった。前回の登板で今季初完封をマークした先発の上茶谷が3回までに5失点と背信投球。打線は今季まだ勝ち星を挙げていない石川のベテランらしい丁寧な投球で2回まで1人の走者も出すことができなかった。
ヤクルトのリードが5点に広がった3回、DeNAは先頭の倉本が詰まりながらもレフト前に落とすヒットで出塁し、無死1塁と反撃のチャンスを作った。ここで打者は8番に入った投手の上茶谷。5点ビハインドの状況もあり、ベンチは強行策を選んだが、上茶谷は3球目のシュートに詰まらされてピッチャーゴロ併殺打で反撃の芽は潰えた。
無死1塁で投手でもバントなしの強硬策は、点差を考えればそれほど突飛な策ではない。それでも8番投手の場面で、バントなしの強硬策失敗は今季を象徴するような場面だった。さらに疑問だったのは、直後の4回にマウンドに上がったのは上茶谷ではなく2番手の三上だった。
大量ビハインドの中で、この試合初めての好機になぜ投手に代打を出さなかったのか。ラミレス監督は、まず上茶谷のアクシデントについて説明した。「右手の指がつったということだった。ボールを握る感覚がなくなっていたということだったので、代えなければならなくなった」。
上茶谷を併殺に打ち取ったヤクルト石川は5回まで快投する
想定外の交代ということではあるが、上茶谷が異変を訴えたのは、3回のヤクルトの攻撃時だった。「村上にホームランを打たれた後、投手コーチがマウンドに行った時、本人に言われたということだった」と指揮官。短い治療時間を経て、マウンドに戻った上茶谷は3回を完了し、その裏の攻撃では当然のように打席に入っていた。
試合後に上茶谷の交代機について問われたラミレス監督は「3回で交代させることは決めていた。打席に立たせたのは、まだ序盤でスコアも0対5。その時点で代打陣を使いたくなかった」と答えた。今季まだ勝ち星のない石川は、この日初めて迎えたピンチを併殺打で切り抜け、4、5回も三者凡退と快調な投球を続けた。6回に連打で2点を奪って石川を降板させ、最終回にも1点を返したが、反撃は及ばなかった。結果論と言えばそれまでだが、最終的にベンチには乙坂と柴田が残った状態で試合は終わった。
4回以降、上茶谷の後を継いだ三上、山崎康、平田、伊勢の4投手がヤクルトに追加点を与えなかった。勝利には結びつかなかったが、継投策は成功したことになる。ただ、気になるのは翌1日の試合の先発は武藤で、今季2度目となるオープナーとしての起用となることだ。リリーフ陣の数が必要になることが予想される前の試合で国吉や石田、三嶋などを使わなかったのは予定通りかもしれないが、当初のゲームプランとしては予想外の展開だったと言わざるを得ない。
シーズンも残り1か月余り、ラミレス監督が貫き通す「デイバイデイ」野球は、チームに何をもたらし、何を残すのか。策を講じての惜敗は、ある意味、問題点も浮き彫りになるような結果になった。(大久保泰伸 / Yasunobu Okubo)