ヨーロッパに遠征しているラグビー日本代表は26日、ツアー最終戦としてフランスのヴァンヌでフィジー代表と対戦し、25-38で敗れた。ジェイミー・ジョセフ ヘッドコーチが率いる新体制となり、ジョージア代表から初勝利を挙げ、強豪のウェールズ代表…

 ヨーロッパに遠征しているラグビー日本代表は26日、ツアー最終戦としてフランスのヴァンヌでフィジー代表と対戦し、25-38で敗れた。ジェイミー・ジョセフ ヘッドコーチが率いる新体制となり、ジョージア代表から初勝利を挙げ、強豪のウェールズ代表相手にも健闘したものの、この秋のテストマッチは1勝3敗に終わった。

 フィジーのフランカーが前半32分にレッドカードをもらい、残りの48分間は数的有利だった日本だが、過去通算3勝13敗で苦手としている“フライング・フィジアンズ”を倒すことはできなかった。

 先制したのはフィジー。前半15分、日本は自陣深くでプレッシャーを受け、SO田村優のキックが相手選手に当たり、こぼれ球を拾ったCTBアルバート・ヴリヴリがゴールに持ち込んだ。

 18分にフィジーのFLペゼリ・ヤトが10分間の退出となり、流れが変わるかと思われたが、同選手が戻ってくるまでに日本がPGで3点を得た一方、フィジーは21分過ぎにアンストラクチャーから2本目のトライを奪う。相手のキックでボールを確保したフィジーは自陣22メートルライン付近から回して右サイドを攻め上がり、WTBメトゥイセラ・タレンブラがスコアラーとなった。

 しかし32分、フィジーのFLヤトが危険なタックルでこの試合2枚目のイエローカードをもらい、累積でレッドカードとなって退場。フィジーは残り時間を14人で戦うことになった。

 直後、日本はPGで点差を詰めたが、35分、フィジーのパワフルCTBレヴァニ・ボティアにタックルを外されてトライを奪われ、6-21で前半を終えた。

 後半、先に得点したかった日本だが、43分(後半3分)、敵陣でパスを乱し、こぼれ球を拾ったフィジーのCTBボティアに50メートル以上の独走を許して点差が広がった。
 フィジーはさらに50分、ゴール前左のスクラムからの攻撃で、SOの位置にいた体重137キロの大型WTBネマニ・ナンドロが防御網を突き破ってゴールラインを越えた。

 反撃したい日本は57分、ゴール前中央のスクラムで優勢となり、FB松島幸太朗がトライ。14人で戦ってきたフィジーは足が止まるようになり、日本はさらに64分、ゴール前での連続攻撃の末にFLマルジーン・イラウアがファイブポインターとなり、18-35と追い上げた。

 しかし70分、ラインアウトからモールでゴールに迫るもフィジーが踏ん張りターンオーバー。日本は78分、ゴール前でPKをもらいタップから仕掛けてFB松島がトライを挙げたが、試合終了前にフィジーはPGで3点を追加し、日本のチャレンジを退けた。

 日本代表選手たちは28日に帰国する予定で、12月3日からはトップリーグが再開する。