世界トップ8によるエリート大会「バークレイズATPワールドツアー・ファイナルズ」(イギリス・ロンドン/賞金総額750万ドル/室内ハードコート)第5日のシングルスは、イワン・レンドル・グループのラウンドロビン(総当たり戦)の最終戦を行った…

 世界トップ8によるエリート大会「バークレイズATPワールドツアー・ファイナルズ」(イギリス・ロンドン/賞金総額750万ドル/室内ハードコート)第5日のシングルスは、イワン・レンドル・グループのラウンドロビン(総当たり戦)の最終戦を行った。すでに準決勝進出を決めている世界ランキング2位のノバク・ジョコビッチ(セルビア)は、ガエル・モンフィス(フランス)の棄権により代替出場(オルタネート)のダビド・ゴファン(ベルギー)を6-1 6-2と圧倒した。ジョコビッチはこれでグループで3連勝、1位で準決勝に進んだ。

 大会4連覇中のジョコビッチはゴファンを問題にしなかった。

 「(ゴファンの代替出場を)昨夕聞いていたので、準備する時間は十分あった。それは別として、誰と対戦しても自分のゲームをするだけ、その中でパフォーマンスを上げることだとわかっていた。今日はそれができたことに満足している。今大会でもっとも気分よくプレーできた」

 4強入りは5年連続7度目となるジョコビッチは胸を張った。

 前日に出場が決まったゴファンは「調子がいいとは言えなかった。リラックスして、少しだけ練習とトレーニングをしていたのに大会に参加することになったのだから、簡単なことではなかった。最善を尽くそうとしたが、この条件でノバクと戦うのは難しい」とうなだれた。

 ともに1勝1敗で、4強入りのかかる対戦となったシングルス第2試合では、ミロシュ・ラオニッチ(カナダ)がドミニク・ティーム(オーストリア)を7-6(5) 6-3で下し、通算2勝1敗でグループ2位となり、準決勝に進んだ。自身初、カナダ選手としてもシングルスでは初のATPファイナルズ4強入りとなった。

 「いろいろなことがうまくいった。タイブレークで、また第2セット冒頭や最後の場面でもレベルを上げることができた。絶対、準決勝に進みたかったから、その重圧があった」とラオニッチ。第1セットだけで11本、2セット計13本のエースを奪い、相手に一度もブレークポイントを与えなかった。

 敗れたティームは「第1セットはいいプレーができた。タイブレークでミスが出たが、その点ではトップとはまだ差がある」と振り返った。

 今年の最終ランキング3位をスタン・ワウリンカ(スイス)、錦織圭(日本/日清食品)と争うラオニッチは、この勝利で200ポイントを追加、5450ポイントとして、5315ポイントのワウリンカ、4905ポイントの錦織に一歩先んじた。

(テニスマガジン/ライター◎秋山英宏)

【17日試合結果】※[ ] 数字はシード順位、Alt=代替

第1試合 ○ボブ・ブライアン/マイク・ブライアン(アメリカ)[3] 6-4 6-4 ●トリート・ヒューイ/マックス・ミルニー(フィリピン/ベラルーシ)[8]

第2試合 ○ノバク・ジョコビッチ(セルビア)[2] 6-1 6-2 ●ダビド・ゴファン(ベルギー)[9/Alt] ※ガエル・モンフィス欠場のため

第3試合 ○ジェイミー・マレー/ブルーノ・ソアレス(イギリス/ブラジル)[2] 6-3 3-6 [10-6] ●イバン・ドディグ/マルセロ・メロ(クロアチア/ブラジル)[6]

第4試合 ○ミロシュ・ラオニッチ(カナダ)[4] 7-6(5) 6-3 ●ドミニク・ティーム(オーストリア)[8]

【18日試合予定】

第1試合(12時開始)ピエール ユーグ・エルベール/ニコラ・マウ(フランス)[1] vs ヘンリー・コンティネン/ジョン・ピアース(フィンランド/オーストラリア)[5]

第2試合(14時以降)アンディ・マレー(イギリス)[1] vs スタン・ワウリンカ(スイス)[3]

第3試合(18時以降)フェリシアーノ・ロペス/マルク・ロペス(スペイン)[4] vs レイブン・クラーセン/ラジーブ・ラム(南アフリカ/アメリカ)[7]

第4試合(20時以降)錦織圭(日本)[5] vs マリン・チリッチ(クロアチア)[7]