世界トップ8によるエリート大会「バークレイズATPワールドツアー・ファイナルズ」(イギリス・ロンドン/賞金総額750万ドル/室内ハードコート)で、初めて世界1位の選手としてコートに立ったアンディ・マレー(イギリス)は、その仕事をきっちり…

 世界トップ8によるエリート大会「バークレイズATPワールドツアー・ファイナルズ」(イギリス・ロンドン/賞金総額750万ドル/室内ハードコート)で、初めて世界1位の選手としてコートに立ったアンディ・マレー(イギリス)は、その仕事をきっちりやってのけた。

 ウィンブルドン・チャンピオンのマレーはラウンドロビン(総当たり戦)の初戦で簡単ではない戦いを強いられたが、最後にはマリン・チリッチ(クロアチア)を6-3 6-2で凌駕し、O2アリーナの母国の観客の前で勝利を挙げた。

 「このような観客のいる、このスタジアムでプレーできるというのは素晴らしいこと。もちろん助けになるよ」とマレーは言った。「このような雰囲気の中で年を終えることができるというのはいいものだね」。

 マレーは先週、ノバク・ジョコビッチ(セルビア)に代わって世界1位の座を引き継いだ。しかし年末ランキングで1位になるためには戦い続けなければならず、この大会でマレーとジョコビッチの双方が決勝に進んだ場合には、そこでどちらが首位で年を終えるかが決められることになる。

 しかし、それを達成するという目標がマレーの心に重くのしかかるようなことはないようだ。

 「ここ数日、そのことについてはあまり考えていなかった」とマレーは言った。「僕にとって大した違いはないさ」。

 それは間違いなく、彼のプレーに影響を与えてはいなかった。

 マレーは今季、キャリア最高となる8つのタイトルを勝ち獲っている。その中には7月のウィンブルドン優勝や、8月のリオ・オリンピック金メダル(ロンドン五輪に続く2大会連続の金メダル)も含まれている。以来、彼は北京、上海、ウィーン、パリで優勝を遂げた。

 この月曜日の最新の勝利は、スコアが見せるほど簡単なものではなかった。チリッチに対する第1セットで、マレーはサービスをキープするのに苦労したが、最終的に、試合を通して5度直面したブレークポイントのうち4度をセーブ。そして反対にチリッチのサービスゲームでつかんだ5度のブレークポイントのうち、4度をものにした。

 「より踏み込んで積極的にいくべきだったときにそうしなかった。より長く辛抱して待つべきときに、僕は待っていなかった」と2014年全米チャンピオンのチリッチは言った。

 「よりいい感触でボールを打つことはできたはずだった。3-6 2-6で負けたのは、やや不運だったと思う。第1セットは、実際にはもっとずっと競っているように感じられた。それに第2セットの出だしにも、僕は幾つかのチャンスをつかんでいたんだ。でも必要なことがやれなかった」

 マレーがいるグループ・ジョン・マッケンローは16日(水)にラウンドロビンの2試合目を戦う。マレーは、初戦でスタン・ワウリンカ(スイス)を6-2 6-3で破った錦織圭(日本/日清食品)と対戦する。一方、ワウリンカはチリッチと対戦する予定だ。(C)AP(テニスマガジン)

【14日試合結果】※[ ] 数字はシード順位

第1試合 ○レイブン・クラーセン/ラジーブ・ラム(南アフリカ/アメリカ)[7] 7-5 6-4 ●ピエール ユーグ・エルベール/ニコラ・マウ(フランス)[1]

第2試合 ○錦織圭(日本)[5] 6-2 6-3 ●スタン・ワウリンカ(スイス)[3]

第3試合 ○ヘンリー・コンティネン/ジョン・ピアース(フィンランド/オーストラリア)[5] 6-3 7-6(7) ●フェリシアーノ・ロペス/マルク・ロペス(スペイン)[4]

第4試合 ○アンディ・マレー(イギリス) [1] 6-3 6-2 ●マリン・チリッチ(クロアチア)[7]

【15日試合予定】※現地時間

第1試合(12時開始)ジェイミー・マレー/ブルーノ・ソアレス(イギリス/ブラジル)[2] vs ボブ・ブライアン/マイク・ブライアン(アメリカ)[3]

第2試合(14時以降)ガエル・モンフィス(フランス)[6] vs ドミニク・ティーム(オーストリア)[8]

第3試合(16時以降)イバン・ドディグ/マルセロ・メロ(クロアチア/ブラジル)[6] vs トリート・ヒューイ/マックス・ミルニー(フィリピン/ベラルーシ)[8]

第4試合(20時以降)ノバク・ジョコビッチ(セルビア)[2] vs ミロシュ・ラオニッチ(カナダ)[4]

【16日試合予定】

第1試合(12時開始)ヘンリー・コンティネン/ジョン・ピアース(フィンランド/オーストラリア)[5] vs レイブン・クラーセン/ラジーブ・ラム(南アフリカ/アメリカ)[7] 

第2試合(14時以降)アンディ・マレー(イギリス) [1] vs 錦織圭(日本)[5]

第3試合(16時以降)ピエール ユーグ・エルベール/ニコラ・マウ(フランス)[1] vs フェリシアーノ・ロペス/マルク・ロペス(スペイン)[4]

第4試合(18時以降)スタン・ワウリンカ(スイス)[3] vs マリン・チリッチ(クロアチア)[7]