フランス・ストラスブールの室内ハードコートで開催されている女子の世界国別対抗戦、フェドカップ決勝「フランス対チェコ」(11月12、13日)。 12日に第1試合を戦ったのは、クリスティーナ・ムラデノビッチ(フランス)と世界6位のカロリーナ…

 フランス・ストラスブールの室内ハードコートで開催されている女子の世界国別対抗戦、フェドカップ決勝「フランス対チェコ」(11月12、13日)。

 12日に第1試合を戦ったのは、クリスティーナ・ムラデノビッチ(フランス)と世界6位のカロリーナ・プリスコバ(チェコ)だ。この試合は3時間48分の死闘となり、6-3 4-6 16-14でプリスコバが勝利を挙げて、チェコが3連覇への口火を切った。チェコはここ6年で5度目の優勝を目指している。

 チェコとフランスはこれまでに6度対戦して3勝3敗の関係だ。最後の対戦は昨年の準決勝で、チェコが3勝1敗で勝っている。

 今年、チェコが3連覇を果たす可能性は非常に高いとみられている。これまでにフェド杯で3連覇を達成したのは、1993年から95年に優勝したスペインまで遡る。  「私たちの前には非常にタフなチームが立ちはだかっている。でも私たちは全力で戦うつもり」とフランスの監督、アメリー・モレスモーは言った。モレスモーは2003年に、フランス史上2度目であり、最後となっているフェド杯タイトルを勝ち獲ったメンバーの一人だ。  2011年からの16対戦のうち15対戦に勝っているチェコは(2013年に準決勝でイタリアに敗れている)、疑いようもない強豪であり、優勝候補だ。今回もトップ20から3人を揃え、強力なチーム構成となっている。全米準優勝のプリスコバ、世界11位のペトラ・クビトバ、20位のバーボラ・ストリコバだ。  一方、ホーム開催となったフランスは、チェコと同等の選手は擁していない。最高位は23位のカロリーヌ・ガルシアで、ナンバー2が42位のムラデノビッチだ。しかしモレスモーは、母国の観客に後押しされた選手たちのファイティング・スピリットが驚きを生み出すことを期待している。  「この対戦を楽しみにしていた。チェコではないチームと当たりたかったというのは事実だとしても」と言ったのはガルシアだ。ガルシアは今年、開催地のストラスブールを含め、2つのWTAタイトルを獲得している。

 「チェコは本当に優秀な選手たちを揃えている。トップ50以内のチェコ人選手たちで、2つのチームがつくれるほど厚い選手層を誇っているわ」  ガルシアは12日の第2試合で、2度にわたってウィンブルドン優勝を遂げたクビトバとシングルスで対戦する。  日曜日には対戦相手を入れ替えたシングルス、ガルシア対プリスコバ、ムラデノビッチ対クビトバが行われ、最終試合のダブルスでは、今のところ、フランスはアリゼ・コルネ/ポリーヌ・パルモンティエ、チェコはストリコバ/ルーシー・ラデッカが出場する予定となっている。

 しかしシングルスの結果によっては、モレスモー監督はガルシアとムラデノビッチのペアをダブルスに送り出すこともできる。このふたりは全仏オープンで優勝を遂げたフランス最強ペアであり、準決勝の対オランダ戦では、勝負のかかった試合で1セットダウンから巻き返し、勝利をつかんでいる。  ムラデノビッチとガルシアは、時にはいっしょに、時には別々に、今年のフェドカップに常にどちらかがメンバーに名を連ねてきた。

 ふたりはリオ五輪の際にフランステニス連盟(FFT)のイメージを損なったかどで、代表戦への出場停止処分を受け、9月になってようやく処分を解除されたばかりだ。リオ五輪でのふたりは、ダブルスのペアが同じカラーのウェアを着なければいけないことを知らされていなかったとし、FFTを非難していた。(C)AP(テニスマガジン)