ナイキは、契約するアスリートのために新しいウェアとシューズのシリーズをグランドスラムのたびに用意している。今年の「全米オープン」(アメリカ・ニューヨーク/8月31日~9月13日/ハードコート)…

ナイキは、契約するアスリートのために新しいウェアとシューズのシリーズをグランドスラムのたびに用意している。今年の「全米オープン」(アメリカ・ニューヨーク/8月31日~9月13日/ハードコート)では昔懐かしいシリーズを準備しているようだ。今回のアイディアは30年前の最も有名で象徴的なシリーズを復刻するというもの。ナイキと契約するアスリートは、アンドレ・アガシ(アメリカ)とナイキが1990年の「全米オープン」で披露したチャレンジ・コート・デザインを身に着けることになる。ウェブメディア Essentially Sportsが伝えた。【動画】1990年全米オープン サンプラスvsアガシの決勝戦ハイライト

当時、世界ランキング1位だったアガシは、新しい世代の顔だと考えられていた。その彼が1990年に大胆なテニスウェアで世界を驚かせた。1990年の初め、アガシは有名なテニスシューズとなったHot Lava Air Tech Challenge IIをお披露目。その後「全米オープン」ではさらに一歩進み、大胆な配色と素材を使った派手なウェアを着用した。さらに、たてがみのようなロングヘアが彼の派手ないでたちをより強調していた。

ナイキの新しいシリーズには、アガシが1990年の「全米オープン」で決勝に進出するまでに着用していたデニム、スパンデックス、そしてネオンカラーが特徴のウェアも含まれる。さらにそのウェアと同様な新色の小物もシリーズに加えられる。

ナイキの契約する選手の中には、2020年の「全米オープン」に参戦しない選手もいる。それでもナイキは今大会が記憶に残るものになるよう全力を尽くす。ナイキによると、チャレンジ・コート・コレクションは「独特のスタイルと現代の多様な素材を組み合わせた」ものになるとのこと。

世界にこの新しい装いをもたらしたアガシ本人曰く、このチャレンジ・コート・コレクションの背景にある考え方は、限界を押し広げることだった。

「僕にはっきりした意見があったことと、ナイキが限界を押し広げることに積極的だったことから始まったんだよ。僕が伝えたいことを表していたんだ。僕が反抗的な時期だったということも大きいね。当時は、格式ばった秩序を壊すことが僕の大きなモチベーションだった」

ナイキのコート・デザイン・ディレクターのアビー・スワンカット氏は、「30年前の歴史的コレクションを復刻させるのは刺激的で、やり甲斐があり、とても楽しかったです。30年前のウェアが今でも共感を得ると確信しています」と語っている。

ナイキは、この2020年のコレクションを8月22日にニューヨークで披露すると発表している。この日はちょうど「全米オープン」前哨戦の「ATP1000ウェスタン&サザン・オープン」(アメリカ・ ニューヨーク/8月22日~8月28日/ハードコート)の開始日と重なる。

(テニスデイリー編集部)

※写真は1990年「全米オープン」でのアガシ

(Photo by Bongarts/Getty Images)