本来なら「ATP1000 トロント」が来週から行われている予定だったATPツアー。今年は新型コロナウイルスの影響のため行われていないが、過去の名プレーを紹介する。【実際の動画】マッチポイントで生まれた、緊張感MAXの49本の超ロングラリー今…

本来なら「ATP1000 トロント」が来週から行われている予定だったATPツアー。今年は新型コロナウイルスの影響のため行われていないが、過去の名プレーを紹介する。【実際の動画】マッチポイントで生まれた、緊張感MAXの49本の超ロングラリー

今回紹介するのは、2017年大会の2回戦、アレクサンダー・ズベレフ(ドイツ)対リシャール・ガスケ(フランス)でのラリーだ。

同大会はトロントとモントリオールで交互に行われており、この年はモントリオールでの開催だった。

ズべレフはこの試合、第3セットでゲームカウント5-6、ポイント30-40と、次のポイントを落とせば敗退というところまで追いつめられていた。だがこの緊張の場面で、エキサイティングなラリーが生まれた。

序盤ズべレフは角度をつけたショットで攻める。しかしガスケも巧みなディフェンスでしのぐ。ズべレフはコートの中へ入って更に攻撃的なショットを打つが、マッチポイントということもあってか、ネットに詰め寄ることはできない。そのままズべレフが攻め、ガスケが守るという膠着状態が1分以上続く。

だがサーブを打ってから約1分15秒後、もう一度コートの中に入って打ち込んだズべレフにガスケが根負けし、ズべレフは見事マッチポイントをセーブ。このラリーは、なんと49本にもおよんだ。

ズべレフはこれを含む3つのマッチポイントをしのいだ末に、6-3、4-6、7-6(3)で勝利。ズべレフにとっては危うい初戦となった2回戦だったが、この後、強豪たちを続々と撃破。決勝でもロジャー・フェデラー(スイス)を破って、自身2度目のマスターズ1000制覇を果たした。

ATPツアーは8月22日開幕の「ATP1000 ウェスタン&サザンオープン」(アメリカ・ニューヨーク/8月22日~8月28日/ハードコート)から再開予定となっている。

(テニスデイリー編集部)

※写真は2017年「ATP1000 モントリオール」でのズベレフ

(Photo by David Kirouac/Icon Sportswire via Getty Images)