フランス・パリで開催されている「BNPパリバ・マスターズ」(ATP1000/10月31日~11月6日/賞金総額374万8925ユーロ/室内ハードコート)のシングルス2回戦で、第7シードのトマーシュ・ベルディヒ(チェコ)がジョアン・ソウザ…

 フランス・パリで開催されている「BNPパリバ・マスターズ」(ATP1000/10月31日~11月6日/賞金総額374万8925ユーロ/室内ハードコート)のシングルス2回戦で、第7シードのトマーシュ・ベルディヒ(チェコ)がジョアン・ソウザ(ポルトガル)を6-3 3-6 7-5で下し、3回戦に駒を進めた。

 第3セット4-4からのサービスで、ベルディヒは15-40と劣勢に置かれていたが、そこから2つのブレークポイントをしのいで勝利をつかんだ。最終的に14本のサービスエースを決めている。

 先月、中国・深圳で優勝しているベルディヒだが、その後、東京(楽天ジャパン・オープン)、上海、ウィーンの初戦負けにより、著しく調子を落としている。

 これらの早期敗退により、多くのランキング・ポイントを落としたため、ベルディヒはウィンブルドンで決勝に進んだ2010年以来、初めてトップ10から落ちることになった。そのせいで、彼がロンドンで行われる「ATPファイナルズ」に出場するチャンスをつかむには、ここパリで準決勝に進出しなければならない。彼が準々決勝で、現在好調のアンディ・マレー(イギリス)と対戦するかもしれないことを考えると、それは極めて難しい任務に見える。

 2005年大会で優勝しているベルディヒは3回戦で、ジル・シモン(フランス)と第10シードのロベルト・バウティスタ アグート(スペイン)の勝者と対戦する。

 ロジャー・フェデラー(スイス)とラファエル・ナダル(スペイン)が故障のため、すでに今シーズンを終えた今、「ATPファイナルズ」の出場枠は、8席のうち6席が埋まっている状況だ。出場を決めているのはランキングの上から、ノバク・ジョコビッチ(セルビア)、マレー、スタン・ワウリンカ(スイス)、ミロシュ・ラオニッチ(カナダ)、錦織圭(日本)、ガエル・モンフィス(フランス)だ。そして残り2席を7人の選手たちが争っている。

 出場権を巡るレース・ランキングで8位のドミニク・ティーム(7位のナダルは除外)と、先週のスイス・バーゼルで優勝した9位のマリン・チリッチ(クロアチア)は、今大会開始前には最後の2席を占めていた。しかし、今大会でプレー中のベルディヒ、ダビド・ゴファン(ベルギー)、ジョーウィルフリード・ツォンガ(フランス)、ルカ・プイユ(フランス)、バウティスタ アグートも、ここでの成績とライバルたちの成績次第で、まだ最後の2席に食い込むチャンスを擁している。

 1日(月)に行われた2回戦は、ベルディヒ戦のほかに3試合。第14シードのグリゴール・ディミトロフ(ブルガリア)はマルコス・バグダティス(キプロス)から6-3とセットを奪った時点で、バグダティスが棄権して勝利したほか、第12シードのリシャール・ガスケ(フランス)がスティーブ・ジョンソン(アメリカ)を6-4 7-6(11)で、第4シードのラオニッチがパブロ・マレーニョ ブスタ(スペイン)を7-6(5) 6-4で倒して3回戦に進んだ。

 また1回戦は7試合が行われ、ジル・ミュラー(ルクセンブルク)、イボ・カルロビッチ(クロアチア)、ニコラ・マウ(フランス)、ジャック・ソック(アメリカ)、ビクトル・トロイツキ(セルビア)、ジョン・イズナー(アメリカ)が勝ち上がっている。

 イズナーはミーシャ・ズベレフ(ドイツ)に対して14本のサービスエースを決めて、7-6(8) 6-4で倒した。イズナーの2回戦の相手は第15シードのダビド・フェレール(スペイン)となる。フェレールはイズナーと過去に8度対戦して7度破っているが、イズナーが勝った唯一の試合が、5年前のここパリでの準々決勝だった。(C)AP(テニスマガジン)