スイス・バーゼルで開催された「スイス室内」(10月24~30日/賞金総額170万1320ユーロ/室内ハードコート)のシングルス決勝で、マリン・チリッチ(クロアチア)が日本の錦織圭(日清食品)をストレートで下し、優勝を遂げた。この試合は2…

 スイス・バーゼルで開催された「スイス室内」(10月24~30日/賞金総額170万1320ユーロ/室内ハードコート)のシングルス決勝で、マリン・チリッチ(クロアチア)が日本の錦織圭(日清食品)をストレートで下し、優勝を遂げた。この試合は2014年全米オープン決勝の再現でもあった。  第4シードのチリッチは、6-1 7-6(5)で第3シードの錦織を倒す過程で、第1セットを25分の早さで取り、最後は錦織のダブルフォールトのおかげで勝利をものにした。  チリッチにとってシーズン2度目、キャリア16度目となるこのタイトルは、彼がロンドンで行われる「ATPファイナルズ」の最後の出場権を獲得する可能性を強めることとなった。

 バーゼルの開始時に12位だったチリッチは、この勝利によってトマーシュ・ベルディヒ(チェコ)を追い抜き、10位となった。8人のトップ選手が出場できる「ATPファイナルズ」のメンバーのラインナップは、月曜日から始まる「BNPパリバ・マスターズ」(ATP1000)で決められることになる。現時点で、トップ10のうち、すでに6位のラファエル・ナダル(スペイン)と9位のロジャー・フェデラー(スイス)がシーズンを終了し、出場しないことが確定している。  日曜日の決勝は、ここ10年で初めて地元の寵児、フェデラーが不在のタイトル決定戦だった。バーゼルで7度優勝しているフェデラーは、故障のため早めにシーズンを終わらせた。  チリッチは8月のシンシナティのハードコートでも優勝している。過去3シーズンで獲得した7つのシングルス・タイトルのすべてが、ハードコート上でのものだ。その中でもっとも重要なものは、彼にとって唯一のグランドスラムでの勝利だ。彼は2014年の全米オープン決勝で錦織を6-3 6-3 6-3で破って優勝している。  チリッチとの対戦成績で、まだ7勝5敗とリードしている錦織だが、彼は第2セット5-4から、第3セットに勝負を持ち込むための3つのチャンスを棒に振ってしまった。(C)AP