再び神宮に球音が響く日を夢見て。新型コロナウイルスの感染拡大の影響で開幕延期を余儀なくされた東京六大学春季リーグ戦。4月11日に開幕していたら、果たしてどんな布陣で戦っていたのか――。本紙では3月中の取材を基に、田中武宏新監督(昭59文卒…

 再び神宮に球音が響く日を夢見て。新型コロナウイルスの感染拡大の影響で開幕延期を余儀なくされた東京六大学春季リーグ戦。4月11日に開幕していたら、果たしてどんな布陣で戦っていたのか――。本紙では3月中の取材を基に、田中武宏新監督(昭59文卒)率いる今季のチームを分析していく。

~遊撃手編~

 昨年度は、春秋ともにベストナイン(春は二塁手での受賞)の添田真海選手(令2法卒・現日本通運)が君臨した遊撃手。二塁手同様、レギュラー争いは熾烈(しれつ)を極めている。

 

 ・西山虎太郎内野手(商2=履正社)

181センチ・68キロ 右投左打

2年目でのレギュラー奪取へ

 昨年度は安定した守備を買われ、13試合に出場した西山。守備固めが主ではあったが、充実したルーキーイヤーだったといえる。2年目となる今年度は、春季オープン戦からスタメン出場が多く、首脳陣からの高い期待もうかがえる。リーグ戦は無安打に終わるなど、1年目の課題であった打撃面を克服すれば、レギュラーの座はそう遠くない。

・鈴木貴士内野手(商4=佐久長聖)

175センチ・72キロ 右投両打

今年度は寮長も務める鈴木貴

 昨春の開幕2戦目でリーグ戦初出場初安打を記録した鈴木貴。続く3戦目もスタメン出場と、その後のレギュラー入りが見えた矢先に、まさかのインフルエンザを発症。春はその後出場なし、秋も1試合の出場のみとなんとも悔しい結果に終わった。「(昨年度は)いろいろとやり残したことがある。最後の年はやり切ったと言えるようにしたい」。主戦場を二塁手から遊撃手に移したラストイヤーに、2年分の思いをぶつける。

・村松開人内野手(情コミ2=静岡)

171センチ・72キロ 右投左打

チーム1の快速で神宮を駆け回る

 昨秋、二塁手として4試合にスタメン出場と存在感を放った村松。今年度の春季オープン戦では「全員に二つの守備位置を守らせる」(田中監督)というチーム方針があり、遊撃手での出場も多かった。8月10日の開幕まで全く予想のできない二遊間のレギュラー争い。持ち味の俊足を生かし、開幕の日までアピールを続ける。

[小野原琢真]