テニスの元世界王者ラファエル・ナダル(スペイン)は、若い選手たちに知識やビジョンを伝えるため、2016年5月に故郷マヨルカ島にラファナダル・アカデミーをオープン。最新の施設を備えたアカデミーで…

テニスの元世界王者ラファエル・ナダル(スペイン)は、若い選手たちに知識やビジョンを伝えるため、2016年5月に故郷マヨルカ島にラファナダル・アカデミーをオープン。最新の施設を備えたアカデミーでは、プロ選手もジュニア選手も、最高のコーチのもとでハードコートとクレーコートでトレーニングできる。Tennis World USAが報じた。【実際の写真】子供達とダブルス対戦しているナダルとモヤ

だがここで学ぶキャスパー・ルード(ノルウェー)やジャウメ・ムナール(スペイン)を始めとするたくさんの将来有望な選手たちも、新型コロナウイルスの影響で、3月から5月までコートに出ることはできず、厳格な外出禁止令に従った。

そして現在世界ランキング2位のナダルも今は晴れてコートに戻った。アカデミーでも練習を行い、8月のツアー再開に向けて準備をしている。

ナダルと、ナダルのコーチであるカルロス・モヤ氏はまだツアー再開後のスケジュールを決めておらず、7週間の間にマスターズ1000大会が3つ、グランドスラムが2つという過密日程をどうこなすか考慮中だ。

2017年からナダルのコーチに就任したモヤ氏とナダルは、アカデミーのコートでジュニアの生徒たちとダブルスで打ち合い、互いに楽しいひとときを過ごした。

ナダルの2019年の始まり頃は好不調の波があったが、5月頃から調子が上がり、ノバク・ジョコビッチ(セルビア)と世界1位の座を争った。クレーの大会では予想外にも3大会で準決勝で敗退したが、ローマで優勝し、「全仏オープン」では自己の持つ大会最多優勝記録を12回に書き変えた。

「ウィンブルドン」準決勝でロジャー・フェデラー(スイス)に敗れた後、「ATP1000 モントリオール」で優勝。そして「全米オープン」決勝ではスリルに満ちたフルセットの末ダニール・メドベージェフ(ロシア)を下し、グランドスラムで19回目の優勝を挙げて、フェデラーの持つ男子シングルスでのグランドスラム最多優勝記録にあと1と迫った。

世界ランキングではナダルは2019年末も1位の座を守り、5度目の年末1位に輝いた。マドリードでは母国スペインを「デビスカップ」優勝に導いた。2020年初戦となった「ATPカップ」ではロベルト・バウティスタ アグート(スペイン)らと共に決勝進出を果たしたが、ジョコビッチにストレートで敗れてスペインは準優勝となった。

「全豪オープン」ではあと1勝で1位の座を守れるというところだったが、準々決勝でドミニク・ティーム(オーストリア)に敗れ、優勝したジョコビッチに1位の座を奪われた。

クウェートでダビド・フェレール(スペイン)と、南アフリカでフェデラーとエキシビションを行い、しばらく休みを取った後で復帰した「ATP500 アカプルコ」では、ツアー通算85回目の優勝を遂げている。

(テニスデイリー編集部)

※写真は2018年のナダル(左)とモヤ(右)

(Photo by Tim Clayton/Corbis via Getty Images)