ジェイミー・ジョセフ新ヘッドコーチ率いるラグビー日本代表の2回目の強化合宿が都内で始まった。23日夜に集合し、24日は都内で午前と午後の2部練習をおこなった。 午前中はまず、ふたつのチームに分かれた実戦形式の練習で攻撃システムを確認。6…

 ジェイミー・ジョセフ新ヘッドコーチ率いるラグビー日本代表の2回目の強化合宿が都内で始まった。23日夜に集合し、24日は都内で午前と午後の2部練習をおこなった。

 午前中はまず、ふたつのチームに分かれた実戦形式の練習で攻撃システムを確認。6月のテストシリーズで主将だったHO堀江翔太ら経験者が入ったチームには、昨秋のワールドカップイングランド大会以来の選出となったWTB山田章仁が入った。妻・ローラさんの出産のため渡米していた山田は、今回からの参加。「どのスポーツでも、日本代表は名誉なもの。責任を持ってボールを前に持って行って、トライを取りたい」と話した。

 このレギュラー組の一員として多くの時間を割いた新顔には、PR山本幸輝、LOアニセ サムエラ、FLマルジーン・イラウア,FL三村勇飛丸、CTBアマナキ・ロトアヘアがいた。

 午後は、今回のチームが結成されて初めて守備組織が落とし込まれた。選手たちは複数名によるラインを作り、揃って前へ出て、ランナーの足元と手元に2人がかりでタックルに入るという基本形を確認。HO堀江は「コーチ陣は『まずは細かいことを気にするな』と言っていたけど、選手の側から『こういう場合はどうしたらいいですか?』と意見が出てくる。それはいいことです」と前向きに振り返った。この日に追加招集が発表されたFL細田佳也、FL/LOヘル ウヴェも午後の練習から参加した。

 こちらも今回から加わった長谷川慎スポットコーチは、得意領域のスクラムでち密な8人一体型の組み方を指南した。

 日本代表PR時代から「スクラム番長」の異名を取り、ヤマハのFWコーチとしては日本最高峰のトップリーグで開幕8連勝中の名伯楽。午前中のFW第1列のみでのセッション時は前列3人の胸を平らに保つ基本姿勢をレクチャーする。

 その間、「なんで、この組み方をするかというと…」と切り出し、「ジャガーズは…」と続ける。

 11月5日に東京・秩父宮ラグビー場で対戦するアルゼンチン代表および、その母体となるスーパーラグビー(国際リーグ)のジャガーズのスクラムを徹底分析していることをにおわせた。

 午後は8対8での実戦的なスクラムを組み、その模様をビデオで撮った。HO堀江は「慎さんの言う通りにすればいいスクラムが組めるんじゃないか…と、僕も安心できる。8人で組んでいると体感できる。そのためのシステムがある。楽しみ」とも続けた。(文:向 風見也)