スポーツロスに嘆くファンへ「名珍場面特別編」―18年ジャパンOPで見せた名演 新型コロナウイルスの感染拡大は収束の兆しを見せ、緊急事態宣言も全面解除された。それでも、多くのスポーツイベントが完全に再開するまで、しばらく時間がかかる。スポーツ…

スポーツロスに嘆くファンへ「名珍場面特別編」―18年ジャパンOPで見せた名演

 新型コロナウイルスの感染拡大は収束の兆しを見せ、緊急事態宣言も全面解除された。それでも、多くのスポーツイベントが完全に再開するまで、しばらく時間がかかる。スポーツロスに嘆くファンへ向け、過去の様々な競技で盛り上がったシーンを「名珍場面特別編」としてプレーバック。今回は、18年のフィギュアスケートのジャパンオープンで織田信成さんが演じた“羽生超え”の名演だ。現役さながらの演技で高得点をマーク。海外記者から“現役復帰”を願う声が上がったほどだった。

 2018年の日本フィギュア界を盛り上げたのは、現役選手ばかりではなかった。織田さんはプロ・アマ混成の日本代表の一員としてジャパンオープンに出場。ディスコ調のメロディーに合わせ、「ヤングマン」のYMCAの振りを取り入れるなど、美しく、かつ、コミカルにファンを魅了した。

 叩き出した得点は176.95点。非公認記録ながら今季世界3位相当(当時)の高得点を叩き出し、羽生結弦(ANA)が前月のオータムクラシックで出した165.91点を上回ったことで“羽生超え”と話題を呼んだが、圧巻の名演に海の向こうから賛辞が届いた。

 米名物記者のジャッキー・ウォン氏は、自身のツイッターで「ノブナリ・オダがフリープログラムでヴィーナスのバナナラマに乗って、4回転トーループ、3回転トーループ。とにかく興奮した。彼は面白いだけじゃない」と粋な賛辞を送った。さらに「もう一度書く。ノブナリ・オダは五輪に出ていた頃よりも現役引退した今の方があらゆる面でより強く、そして上手くなっている。彼はいつでも現役復帰できる。今からでもプリーズ」と“復帰”のお願いまでしたほどだった。

 このシーズンでも、テレビでグランプリ(GP)シリーズの解説を務め、わかりやすい分析と選手思いの語り口でフィギュアを盛り上げ、ロシア杯では14年世界選手権銅メダルのエレーナ・ラジオノワ、ソチ五輪団体金メダルのユリア・リプニツカヤとの“両手に花”の3ショットをSNSで公開して大反響を呼び、常にファンを喜ばせてきた。

 19-20年シーズンは新型コロナウイルス感染拡大により、世界選手権が中止になるなど、フィギュア界に暗い影を落としたが、新シーズンで再び盛り上がりを見せるためには、リンクを常に明るく照らす織田さんの存在が不可欠だ。(THE ANSWER編集部)