-野球女子の記事一覧はこちら- 野球人気が高まる近年、熱狂的な女性ファンである「野球女子」の存在も大きく注目されるようになった。その中で今回は、野球への強い情熱から野球に携わることを仕事にしていったとびっきりの「野球女子」を紹介していく。 …

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 野球人気が高まる近年、熱狂的な女性ファンである「野球女子」の存在も大きく注目されるようになった。その中で今回は、野球への強い情熱から野球に携わることを仕事にしていったとびっきりの「野球女子」を紹介していく。

 グラビアアイドルの平林あずみさんは、「グラゼニ女子」や「四国アイランドガールズ」と、これまで野球に関わるイメージキャラクターとして活動しており、エンターテインメイトの面から野球界を盛り上げている。

 そんな平林さんにインタビューを行い、その素顔や野球への熱き思いに迫った。

ボールを片手にポーズをとる平林あずみさん

【エンターテイメントとして野球を楽しんだ学生時代】

 平林さんが野球に興味を持つようになったのは、自然な流れであった。

 父は元甲子園球児であり少年野球のコーチも務めていた。その影響で、常に身近なところに野球があったと平林さんは振り返る。

平林さん「お父さんと一緒に帰るために、グランドで練習を見ながら待っていました。仲のいい友達もみんな野球をやっていたので、気がついたらいつも野球がすぐそばにありました」

 そして中学校に入学する頃には、平林さんは本格的に野球の世界にハマっていくことになる。実は平林さんは北海道の出身であり、当時道内では北海道日本ハムファイターズが空前の盛り上がりを見せていた。

平林さん「当時の日本ハムではちょうど新庄剛志選手が活躍していて、試合が始まる前によく森本稀哲選手とパフォーマンスをしていたのが印象に残っています。その時は、野球の内容と言うよりは、球場の空気が楽しくて好きだった感じでした」

 二十歳になるまでを北海道で過ごした平林さんだが、その時はまだ野球を「ゲーム」としてではなく、エンターテイメントとして楽しんでいたと振り返る。

 「ゲーム」として玄人目線で野球を見るようになったのは、仕事で野球に関わるようになってからだと平林さんは語るが、エンターテイメントとして野球を楽しんでいた二十歳までの期間が、現在の仕事にも繋がっているのだろう。

ポーズをとる平林あずみさん

【大きな経験になったプロ野球のベンチリポーター】

 上京後、グラビアアイドルとしての活動を始めた平林さんであったが、野球への熱は冷めるどころか、むしろ高まっていくばかりであった。上京後にソフトバンクホークスの応援に傾倒し、時間を見つけては球場に足しげく通っていた。

 平林さんは野球が好きなあまり、何とかして野球に関わる仕事がしたいと所属事務所にずっと言い続けていたと話す。

平林さん「そんな時に、たまたま『グラゼニ女子』のオーディションがあるとマネージャーから聞き、絶対にやりたいと思ってすぐに応募しました。こうして『グラゼニ女子』のメンバーになることができました」

 グラゼニ女子での活動は、平林さんにとって大きな経験であったと振り返る。

 中でもプロ野球実況テレビ中継の副音声のゲストや、ベンチリポータ―としてプロ野球選手と同じグランドに立つことが出来た経験は、幸せであった一方で野球の複雑さや奥深さも痛感させられた。

ポーズをとる平林あずみさん

平林さん「取材をする時も、最初は何を聞いたらいいのかわかりませんでしたし、女子の中では野球は詳しい方だと思っていましたが全然わからない言葉もたくさん出てきました。
 そこからは、どんなことを聞いたら見る側の人は喜ぶのかなとか考えたり、分からない言葉があればお父さんや友人に連絡を取って聞くようになりました」

 初めはエンターテイメントとして見ていた野球も、いつしか奥深さやプレーの質の高さにも注目しながら観戦するようになっていったのだ。

 そんな平林さんに、今後の目標についても語っていただいた。

平林さん「アイドル的な感じではなく、より専門的に野球に関わるお仕事がしたいです。また、グラゼニ女子の時にやらせていただいた現地リポートは今でも記憶に残っているので、リポーターとしてのお仕事もまたやりたいなと思っています」

 見る景色が変わっても、「野球が好き」という気持ちをエネルギーにここまで走り続けてきた平林さん。これから野球中継などで、姿を目にできる日がくることを楽しみにしたい。

文・写真=栗崎祐太朗

平林あずみさん