ジュニア時代から競い合い、共にトップ選手として時代を築いてきたノバク・ジョコビッチ(セルビア)とアンディ・マレー(イギリス)。28日、ATP(男子プロテニス協会)は公式サイトで、そんな二人の素晴らしいライバル関係を特集した。【動画】ジョコビ…

ジュニア時代から競い合い、共にトップ選手として時代を築いてきたノバク・ジョコビッチ(セルビア)とアンディ・マレー(イギリス)。28日、ATP(男子プロテニス協会)は公式サイトで、そんな二人の素晴らしいライバル関係を特集した。【動画】ジョコビッチの弱点!?オーバーヘッドスマッシュの失敗集

1987年5月生まれで、誕生日が1週間しか違わないジョコビッチとマレー。初めて対戦したのは11歳の時で、Tennis World USAによるとジョコビッチは以前その頃のことを次のように振り返っている。

「初戦を勝ち抜いて2戦目の相手が彼(マレー)だったんだけど、まったく歯が立たなかった。そのことは未だに二人で話題にしている。素晴らしい瞬間をたくさん分かち合ってきた」

お互いトップ選手に成長しても、ライバルであり親友であり続ける二人。2016年にマレーが初めて世界1位に輝いた時、王座から陥落したのはジョコビッチだった。ATP公式サイトによると、ジョコビッチはその際も「彼がこの12ヶ月間でどれほどレベルを上げてきたか、それは並外れたものだ」と親友を称賛した。

ジュニアで出会った頃はマレーに歯が立たなかったというジョコビッチだが、ツアーにおける対戦成績では2020年5月現在で25勝11敗と大きく勝ち越している。その過去36回の対戦のほとんどは、大舞台や大一番でのものだった。

決勝での激突はこれまで19回。グランドスラム、マスターズ1000、ATPファイナルズ、オリンピックでの対戦が33回。また、グランドスラム4大会すべての決勝で対戦している。決勝における過去戦績は、ジョコビッチの11勝8敗と通算対戦成績に比べて拮抗している。

そしてジュニア時代からのライバル関係を続けてきたジョコビッチとマレーは2016年、ATPファイナルズ決勝において年末世界1位の座をかけて直接対決することに。その試合前にジョコビッチは「まるで映画のシナリオみたいだね」と話した。

結果的にその決勝は、マレーが6-3、6-4で勝利し優勝。マレーは「キャリアの中でこれまで何度もビッグマッチをしてきた相手との対戦は、明らかに大きな大きな試合だったよ。彼は僕のキャリアにおいて本当にずっと、メインのライバルになるんだ」とジョコビッチについて語った。

新型コロナウイルスの影響により現在はツアーが中断となっているが、4月には一緒にInstagramでライブ配信を行った両者。ジョコビッチは現在も世界1位(ランキングは3月16日付け)の座に就いており、一方のマレーは今年はまだ公式戦出場はできていないものの、イギリスBBCによると6月下旬にチャリティ大会に出場予定であることが伝えられている。

ツアーが再開となったのちに、この二人のライバル関係が長く続き、再び両者の試合が観られることが期待される。

(テニスデイリー編集部)

※写真は2016年「ATPファイナルズ」決勝でのジョコビッチ(左)とマレー(右)

(Photo by Paul Cunningham - Corbis/Corbis via Getty Images)