プロテニス選手ヨセフ・ホッサム(エジプト)が2015年から2019年にわたって腐敗防止規定に違反したと認定された。21歳のホッサムは、八百長試合に8回、スポーツ賭博に関わる違反行為に6回関与し…

プロテニス選手ヨセフ・ホッサム(エジプト)が2015年から2019年にわたって腐敗防止規定に違反したと認定された。21歳のホッサムは、八百長試合に8回、スポーツ賭博に関わる違反行為に6回関与していた。ウェブメディア Essentially Sportsが伝えている。関係当局は彼を、他のプレーヤーに最善を尽くさないよう勧誘した2つのケースも認定。勧誘された選手たちは、彼にそのようなアプローチをされたことを3回当局に報告していた。ホッサムはそのうち2回は無実だと訴えたが、当局は証拠をつかんでいた。

総合すると、ホッサムは21回の違反を犯したとされている。その結果として、不正防止機関テニス・インテグリティ・ユニット(TIU)は、2020年5月からのすべての試合で彼の生涯出場禁止処分を決めた。

実は、彼の兄も2年前に同じ処分を受けている。複数回の八百長が発覚し、生涯出場禁止の処分となったのだ。

TIUは、「ホッサムは、他の集団と共謀してプロテニス界の下位レベルの選手たちに働きかけ、賭博で利益を得た。今回、彼は腐敗防止プログラムに対して21回の違反を犯した」と裁定した。

「この処分の結果、ホッサムは永久にプロテニスの大会から追放される。テニスというスポーツの中での記録を認められることもない」

元世界ランキング291位のホッサムは、エジプトでは最高位の選手の1人で、フューチャーズ大会で9回優勝している。彼はエジプトで3人しかいないATPのトップ1000に入った選手の1人だった。またジュニアの世界ランキングでは、最高8位となったこともあった。

今年1月には、ジョアン・ソウザ(ブラジル)も八百長試合に関与したことが発覚し、永久追放となっている。元世界69位のソウザには、罰金20万ドル(約2100万円)も課された。彼はグランドスラム本戦の出場権を得たことも何回かあったが、1勝もできなかった。

※為替レートは2020年5月11日時点

(テニスデイリー編集部)

※写真は2017年「ATP500ドバイ」の様子

(Photo by Tom Dulat/Getty Images)