ラファエル・ナダル(スペイン)はキャリアの始めの頃から、他の選手のように優勝トロフィーにキスするのではなく、噛んだポーズを取っていることが多い。なぜ、ナダルは優勝トロフィーを噛むようになったのだろうか?ウェブメディア Essentially…

ラファエル・ナダル(スペイン)はキャリアの始めの頃から、他の選手のように優勝トロフィーにキスするのではなく、噛んだポーズを取っていることが多い。なぜ、ナダルは優勝トロフィーを噛むようになったのだろうか?ウェブメディア Essentially Sportsが、その理由を伝えている。優勝の際にトロフィーを噛む仕草を見せるアスリートは、ナダルだけではない。これは、オリンピック選手がよく見せるポーズでもある。メダルを噛むという仕草は古代オリンピックまでさかのぼり、探鉱者がメダルを噛み、純度を試していたという習慣から来ている。人の歯は金より硬いため、もしメダルに歯型が付けば純金で出来ているというわけだ。

ナダルは、キャリア初期の大会で優勝した際、ふざけてトロフィーを噛んでみせた。それを報道陣は大喜びで取り上げた。その後の大会でも、彼らは何度もナダルにトロフィーを噛むようにリクエストした。それが今となっては彼の儀式となったのだ。だがテニスのトロフィーは金属製なので、美味しくはないとナダルは明かしている。

2018年「デビスカップ」の記者会見でナダルは、「本当のことを言うと、最初はジョークだったんだ。でもその後もリクエストするカメラマンがいつもいた。今までずっとやり続けてきたから、今やその他の選択肢はないんだ。(トロフィーの)味が良くないことは僕が保証するよ」と語った。

ナダルは2017年に怪我から復帰して以降、5つのグランドスラムタイトルを獲得し、生涯グランドスラム優勝数を19回に伸ばしている。宿敵ロジャー・フェデラー(スイス)が持つ歴代最多記録の20回に並ぶまであとわずか1回だ。ナダルのファンたちはツアーが再開し、少なくともあと1回、彼がグランドスラムのトロフィーを噛んでくれることを待ち望んでいる。

(テニスデイリー編集部)

※写真は2019年の「ATPファイナルズ」でのナダル

(Photo by Julian Finney/Getty Images)