スケートカルチャーに染まるとスケーターっていう生き物になれます(笑)伝説のスケートチームNewTypeの初期メンバーでスケート歴30年目のミスター駒沢。アパレルブランドCream Graphicsのディレクター、デザイナーや駒沢ローカルとし…

スケートカルチャーに染まるとスケーターっていう生き物になれます(笑)

伝説のスケートチームNewTypeの初期メンバーでスケート歴30年目のミスター駒沢。アパレルブランドCream Graphicsのディレクター、デザイナーや駒沢ローカルとしての活動など多岐に渡り活動しているスケーター浦本譲氏に駒沢オリンピック公園ストリートスポーツ広場、スケートボードの魅力や最近のスケートシーンについてなど語ってもらった。

 

——駒沢オリンピック公園ストリートスポーツ広場の特徴を教えてください。

浦本:東京都の公認になったのは、2010年からの試行期間を経て2011年。2010年以前はランプなどを勝手に設置していて黙認という状態でした。
ストリートスポーツ広場という名前をつけているのは、スケートボードだけじゃなくて、BMXやインラインスケートのローカルも多く、いずれもストリートで乗るものだから。
今年のリオープン(リニューアル)では路面の塗装をはじめ、これまであったセクションがバージョンアップしたかんじ。
しかし大きなルールの変更はなく、ヘルメットの着用は任意であるということを継続出来てよかった。

 

—駒沢オリンピック公園ストリートスポーツ広場を使用する上で気をつけて欲しいルール。

浦本:特に気をつけてほしいのはパーク外での滑走。あとはゴミ捨てるな、中で飲酒と喫煙禁止など基本的なこと。要は近隣住民に迷惑かけないでイメージ良く!ということ。 本当にシンプルなルールだよ。

 

—入り口にある黄色い看板は作られたんですか?

浦本:そう、あれは昔俺らが作った看板で、「これより先は自己責任、中でタバコ・酒はダメ」って英語も含めてそれだけ。
シンプルでしょ?パッと見で理解出来るルールはこんなもんですよ。長々と書いても全部読んでから入る人なんかまずいないし、俺たちローカルにとってもあれはダメこれはダメって注意したくないしね。
2年前くらいにトニー・ホークがこの看板の写真をインスタにアップしてたよ、Awesome!って。どういう意味で驚いたんだろうね?(笑)。

 

—駒沢オリンピック公園ストリートスポーツ広場の現在と昔は大分変わりました?

浦本:ぜんぜん違いますね。路面なんか今はツルツルだけど当時を知ってる奴らからしたら魔法のようだね!
この環境ではじめるキッズは恵まれてるよ。たまにあれもこれも欲しいって言ってくんだけど、贅沢言うなって(笑)。
東京都内でここまでの広さで整備されてるパークはそう多くないと思う。アクセスも良いと思うしね。

 

—キッズや親子がたくさん来るパークいいですね。

浦本:それは本当ここ10年くらいで変わりましたね。
昔、ローカルだけでやってる時は入りずらかったけど、今はキッズ、親子、女の子など幅広く沢山の人が来てる。
俺らの世代ぐらいだと我が子を連れて一緒にストリートスポーツする時代になってるね。

 

—スケートボードをはじめたきっかけ。

浦本:きっかけはココですよ。80年代ブームの時、中学生だったんですけど、ココが聖地らしいと聞いて、みんなで行ってみたら上手くて怖い奴らが沢山いたんだけど、カッコイイと思っちゃったんだよね(笑)。あれから30年!ってかんじだね〜。

 

—最近のスケートシーンについて感じること。

浦本:ストリートスポーツ発祥のアメリカでは若者に人気のホビー(スポーツ)という立ち位置が確立され、ビジネスも大きくなってると思います。
日本はオリンピックによってこれから急成長していくと思います。パークも増えて人口も増えていくでしょう。しかしその反面、元々道路ではじまったものが道路で出来なくなるという悲しさもありますね(笑)。

 

—スケートボードの魅力。

浦本:まずは学校じゃ会えないような先輩や友達ができると思うよ。そのカルチャーに染まると野球やサッカーとは違って、スケーターっていう生き物になれます(笑)。
俺らっていわゆるストリート世代ってやつで、今みたいなパークとか無い時だったから、新宿の街なんかでビデオ撮ってました。自分達でスタジオ借りて編集してそれを売ったりした最初の世代。やる事全てがはじめてだし面白かったですね。
最終的にはブランドやったりもしましたが、マーケットが大きくならないとそれだけで食っていくのは難しいのも現実ですかね(笑)。
今の世代はチャンスが増えていくと思うし、世界で戦えるようなスケーターが増えていって欲しいですね!

 

—スケートボードが2020年東京オリンピックの競技として決まった瞬間感じることありましたか?

浦本:やったー!という気持ちと、決まっちゃったかー…という気持ちの両方でした(笑)。
スケート業界にとってはマーケットが拡大し、我々にとってもパークができるきっかけにもなるので基本的には良いことだと思います。逆に終わってからどうなってるか、いろいろな意味で興味深いです。

 

—これからスケートボードにトライしようとしている人、スケートをしている人たちにメッセージをお願いします。

浦本:まずはやってみてはじめて難しさとか楽しさが分かると思います。アドレナリンが気持ち良くかんじたらもう楽しくなっているはずです(笑)。

 

駒沢オリンピック公園ストリートスポーツ広場

子供から大人まで、幅広い世代の方たちが、安全に、安心してストリートスポーツが楽しめるように設置された広場。
■所在地:東京都世田谷区駒沢公園1-1 駒沢オリンピック公園内
■アクセス: 東急田園都市線「駒沢大学駅」下車徒歩15分。駐車場あり(有料)
■利用時間:4月/10:00-18:00、5・8月/10:00-18:30、6・7月/10:00-19:00、9・3月10:00-17:30、10・2月/10:00-17:00、11・12・1月/10:00-16:30
■利用料金:無料
■利用にあたってのルール
○事故等はすべて自己責任です。
○小学校低学年以下の利用者は、付添人又は指導者と一緒に利用してください。
○利用時間外のご利用、広場外・広場に向かう途中の走行はおやめください。 
○混雑時や荒天時、その他公園管理上支障があると判断される場合は、制限する事があります。

 

浦本ユズル/Yuzuru Uramoto プロフィール

・スケート歴30年目のミスター駒沢。
・伝説のスケートチームNewTypeの初期メンバー。
・アパレルブランドCream Graphicsのディレクター、デザイナーとして活躍。
・ケータイ向けのスケートゲームをデレクションなど、主にデザイン
兼ディレクターとして活動。
・現在、駒沢ローカルとしての活動を法人化すべく活動中。