クレーキングと称されるほどクレーコートで驚異の戦績を残してきたラファエル・ナダル(スペイン)。だが、過去52週の成績では、ハードコートでの勝率が男子ツアーで1位になっていると、ATP(男子プロテニス協会)が報じている。過去52週のハードコー…

クレーキングと称されるほどクレーコートで驚異の戦績を残してきたラファエル・ナダル(スペイン)。だが、過去52週の成績では、ハードコートでの勝率が男子ツアーで1位になっていると、ATP(男子プロテニス協会)が報じている。

過去52週のハードコート勝率トップ5は以下の通り。

1位:ナダル 90.5%

2位:ノバク・ジョコビッチ(セルビア) 86%

3位:ロジャー・フェデラー(スイス) 81.1%

4位:ダニール・メドベージェフ(ロシア) 75.5%

5位:アンドレイ・ルブレフ(ロシア)75.4%

ナダルは過去52週でハードコートでは38勝4敗。うち11勝はトップ20の選手から挙げたものだ。90.5%という勝率は、ナダルの通算でのクレーコート勝率である91.8%と1.3%しか変わらない。

ナダルの通算でのハードコート勝率は78.1%と、33歳のベテランながら更に進化していることが分かる。勝率が上がっている理由の一つはサーブの進化だと言われている。

ハードコートを含めた2019年シーズンのナダルの平均サービスエース数は、キャリア最多となる4.5本だった。サービスエースが増えると、サービスゲームのキープのプレッシャーは減る。その結果2019年のサービスゲーム勝率は90.1%と、2010年代の10年で最高だった2010年と同じ数字をたたき出した。

【ナダルの2010年代のサーブに関する数字】

年 サービスゲーム勝率 平均サービスエース本数

2019年:90.1% 4.5本

2018年:86.4% 2.6本

2017年:89.2% 3.6本

2016年:81.0% 2.2本

2015年:83.3% 2.8本

2014年:85.3% 3.1本

2013年:88.1% 2.7本

2012年:87.8% 3.3本

2011年:83.3% 3.4本

2010年:90.1% 3.8本

現在男子ツアーは新型コロナウイルスの影響のため、少なくとも6月7日までは中断中。その結果、「全仏オープン」は9月に延期となり、現時点では「全米オープン」の閉幕から1週間後に「全仏オープン」が開幕するという、異例の過密スケジュールとなっている。昨年両大会を制したナダルにとっては、ポイントディフェンドの面でも厳しい戦いが予想されるが、どのような戦いを見せるか注目される。

(テニスデイリー編集部)

※写真は「ATP500 アカプルコ」でのナダル

(Photo by Quality Sport Images/Getty Images)