11月下旬にアレクサンダー・ズベレフ(ドイツ)と共に、南米でのエキシビションマッチツアーを行ったロジャー・フェデラー(スイス)。メキシコでは42,517人というテニスの試合観戦者数では世界最多…

11月下旬にアレクサンダー・ズベレフ(ドイツ)と共に、南米でのエキシビションマッチツアーを行ったロジャー・フェデラー(スイス)。メキシコでは42,517人というテニスの試合観戦者数では世界最多の新記録を打ち立てた一方、コロンビア・ボゴタでは、開始直前に治安悪化のため中止となり、フェデラーは涙を流した。そのリベンジとして、エキシビションマッチが3月24日にボゴタで再度組まれたことを英Express紙が報じている。

ボゴタでは、昨年8月に就任したイバン・ドゥケ大統領に対する一部市民の不満が募っており暴動に発展。政府に抗議する市民と警官隊が衝突している。警察が治安回復のために催涙ガスを使わざるを得ない状況になっており、死者が当時すでに3人出たことも報告されている。またボゴタ市全域に夜間外出禁止令が出され、場所によってはアルコールの販売を時間で制限するなど、このツアーが計画された頃よりも事態は更に悪化していた。

フェデラーは当時「ボゴタに戻って来られて本当に嬉しい。ずっと長い間、戻ってきてプレーしたいと思っていた。僕はやるつもりだったし、サーシャ(ズベレフ)もだ。試合ができなくて本当に残念だ。でも僕らみんなの安全を考えなければいけない。そのための決断なんだ。いつかまた戻ってきて、皆さんの前でプレーしたい」と語っていたが、その思いの通り、早期に試合が組まれることになった。

3月24日は、22日に閉幕する「ATP1000 インディアンウェルズ」の直後であり、25日に開幕する「ATP1000 マイアミ」の直前。フェデラーはシードになる見込みのため2回戦から登場予定だが、それでもタフなスケジュールとなる。それを踏まえてもボゴタでのリベンジを切望したと思われる。

(テニスデイリー編集部)

※写真はメキシコでのエキシビションマッチを行ったフェデラー

(Photo by Angel Castillo/Jam Media/Getty Images)