文=佐保めぐみ 写真=野口岳彦

夏の女王を前に歯が立たず完敗

メインコートでの試合となったウインターカップ5日目。大阪薫英女学院(大阪)は準決勝で61-95で桜花学園(愛知)に敗れた。

安田茉耶のスピンムーブからの得点を機に固さの取れた薫英だが、桜花学園の留学生、オコンクウォ・スーザン・アマカのゴール下での力強いプレーを止められない。アマカを止めようとダブルチームに行くも、ここでボールをさばかれ平下愛佳や前田芽衣にアウトサイドのシュートを決められる。

攻めでもアマカを中心とした桜花学園のプレッシャーに気圧されてボールが止まり、前半で25-43と大量リードを許した。後半になっても流れは変わらず、薫英は61-95で敗れた。

攻守に高さとパワーを見せたアマカは27得点15リバウンドを記録。ゴール下を中心に15本放ったシュートを11本成功させている。チームとしてアマカにイージーな形から得点させる機会を作ったことで、序盤から最後まで桜花学園が圧倒する展開になった。

準決勝のもう1試合は岐阜女子(岐阜)が京都精華学園(京都)に完勝。高校女子バスケの2強である桜花学園と岐阜女子が、明日の決勝で激突することとなった。

「弱い3年生がメインコートまで連れてきてくれた」

薫英の安藤香織コーチは、「撃沈しました」と吹っ切れた表情を見せた。

「いろいろ対策を立てても、どれもこれも通用しませんでした。今までにないぐらい苦しいゲームでしたが、選手たちはいつも通りやってくれました。特にダメだったわけではなく、桜花さんの力に全く及ばなかったので、これが現状かなと思いました」

大会前から「今年のチームは弱い」と言い続けてきた安藤コーチだが、そんな教え子たちの奮闘を次のような表現で称えた。

「ここのベスト4に残っているチームの中ではウチが一番力がないです。今の3年生は去年は先輩に決勝まで連れてきてもらって、今年は下級生に引っ張ってもらいながら、ここまできました。そういう弱いチームではあったけど、この苦しいなかでどれだけチャレンジできるか、自分たちでどう答えを出してチャレンジしていくのか、ということがこの1年間のテーマでした。昨日も子供たちにそれを話したけど、何も見つからなかったんだと思います。だから桜花さんの足元にも及ばなくて、すがすがしく撃沈しました」

このように安藤監督は今年の3年生は弱いと常々言っていたが、それでも「よくやってくれた」と3年生を、こう称えた。

「森岡(奈菜未)はもっとガンガン行ってほしいけど、この試合でも彼女らしく周りを見ながら頑張ってくれました。周りの子も一生懸命やっていたけど通用しなかった。だけど、そういう3年生がこのメインコートまで連れてきてくれた。薫英はベスト4に来たから強いということは全くないんです。下級生の子たちにメインコートを踏ませることができて、彼女たちも現状を知ることができました」

「新チームはゼロからなのか、マイナスからなのかは分からないけど、もう一回チャレンジしていきたい。下級生をメインコートに立たせてくれたことは、3年生が残してくれた財産だと思います」

伝統ある強豪校の薫英だが、ウインターカップでの優勝経験はない。今回の3年生たちの頑張りを次に繋げられるかどうか。新たなチーム作りは、すぐに始まる。