文=佐保めぐみ 写真=鈴木栄一

初戦で監督から檄を受けた3年生コンビが活躍

ウインターカップ4日目。精華女子(福岡)と対戦した桜花学園(愛知)は、94-70で勝利してベスト4へと駒を進めた。

序盤は点の取り合いとなるが、桜花学園が高さを生かしてインサイドから得点を重ねて点差を離していく。速いパス回しからズレを作り、外角からのシュートを得点へと繋げていった。

精華女子のディフェンスもハードで、何度かミスが出たが、素早くディフェンスへと意識を切り替えることでターンオーバーからの失点を最小限に防ぐ。高さのミスマッチを突くドライブで失点もするが、それを上回るペースで得点を重ねて、44-34と10点リードで前半を終えた。

後半になると桜花学園は堅守からの速攻で一気に突き放す。絶え間なくプレッシャーを掛け続けることで精神的にも追い込み、主導権を握った。初戦では井上眞一監督から「足を引っ張っている」と厳しい指摘を受けた平下愛佳と岡本美優の3年生コンビが中と外を上手く使い分けながらバランス良く得点へ繋ぎ、リードを20点へと広げた。終盤もベンチメンバーが手堅い試合運びでリードを守り、桜花学園が94-70で勝利した。

「メインコートで精華のバスケを見てもらいたかった」

敗れた精華女子はベスト4という目標まで一歩届かず。大上晴司コーチは試合後、「これだけ準備してきて戦ったんだから、バスケットの試合では負けたけど敗者じゃない」と選手たちに伝えたそうだ。

それでも桜花学園に敗れたことで、あらためて力の差を感じたと語る。「チャンピオンとの差は一つひとつのプレーの精度でした。シュートの精度を比べると、ここぞのところで桜花さんは落とさなかった。競っている段階でああいうシュートを決められる力をつけて、もう一回チャレンジしたい」

それでも最後までコートも応援席も一体となり、精華女子らしさを出し続けた。大上監督にそのことを問うと、こう答えた。

「最後まで樋口(鈴乃)を筆頭に『笑顔でやろう』と声を掛けていたし、特にベンチの選手たちも3年生が中心に一番良い顔をして声を出してくれていました。負けたけど縁の下で支えてくれた3年生が最後に、この大舞台でみんなの思いを乗せてシュートを決めてくれて、応援席で見ている3年生も、自分の代わりに決めてくれたと感じたと思います」

キャプテンの樋口鈴乃は「メインコートで精華のバスケを見てもらいたかったので本当に悔しいです」と語るも、その表情は晴れ晴れとしていた。「ベスト4を目指して今までずっとやってきたけど、桜花さんは本当にすごいと思いました。でも最後に先生から敗者じゃない、ベスト4に向かって1年間やってきた過程を評価しようと言われて、キャプテンを1年間やってすごく大変なこともあったけど、このメンバーとベスト4を懸けた試合までいけたことは、すごくうれしかったです」

明日からはメインコートでの試合。桜花学園は大阪薫英女学院(大阪)と対戦する。