1年前、ノバク・ジョコビッチ(セルビア)は自身のノバク・ジョコビッチ財団が展開した「贈り物の季節キャンペーン」中に10万ドル(約1094万円)以上を集め、その寄付金を使ってセルビアに2つの幼稚…

1年前、ノバク・ジョコビッチ(セルビア)は自身のノバク・ジョコビッチ財団が展開した「贈り物の季節キャンペーン」中に10万ドル(約1094万円)以上を集め、その寄付金を使ってセルビアに2つの幼稚園を開校した。そして今年も、世界ランキング2位の彼を創設者とするこの財団は再び10万ドル(約1094万円)に到達することを目標として「贈り物の季節キャンペーン」を展開している。

このキャンペーンの目標は、新たに幼稚園を開校して、質の高い幼年教育を200人の子供たちに提供することで、昨年に引き続きジョコビッチは、全ての寄付金と同額を自身も寄付する、としている。

「全ての子供は、可能性や才能を多く秘めた唯一無二の人間なんだ。彼らの未来を形作り、世界をより良い場所にする力が私たちみんなにある」と、ジョコビッチは語っている。「青少年が自己を持てるように支援し、個々の可能性を伸ばすために指導することとは別に、子供たちの幼年期の発育発達に投資することで、社会全体の未来に投資していることにもなるんだ」

2月にノバク・ジョコビッチ財団は、150人以上の子供たちが初めて幼稚園に通えるように、以前保健所だった建物の再建に出資し、現代的な建物にし、用具を提供して、Macvan Prnjavor村に2019年最初の幼稚園を開いた。Svilajnacにある幼稚園では、地域の子供たち75人がさらに通えるように、作業室3部屋と共有スペースを再建し、家具などを新調した。

ジョコビッチの妻であり、財団の共同設立者兼グローバルCEOであるエレナさんは、「国の全ての地域の子供たちに平等な機会を与える、というのがノバク・ジョコビッチ財団の使命であり、常に目指していることです。私たちが洪水の後にDecja radost幼稚園を建て直した2014年から、Decja radostやスヴィライナツ町と協力してきて、このような素晴らしい時にまた戻ってくることができて嬉しく思います。今ある幼稚園の収容人数を拡大することは、これからここで学んで、遊んで、真のサポートを受ける子供たちにとって勇気づけられるスタートになります」と、Svilajnac 幼稚園の開校式で語った。

ノバク・ジョコビッチ財団は現在、来年のインジャ町での幼稚園開園を準備中である。彼らはこれまでにセルビア全体で44の幼稚園を開園し、2万2000人の子供たちと1,500人の先生たちに影響を与えた。2013年と2017年にATP ACES For Charityの助成金が授与され、2012年にはジョコビッチがATPのアーサー・アッシュ・人道貢献賞を受賞した。

彼らは子供たちに新しい機会を与えるだけではなく、その分野の研究も支援している。2016年に、ジョコビッチ・サイエンス・アンド・イノベーション奨励金がハーバード大学子供発達センターで始動した。去年はベオグラード大学で、幼児期の教育と発達に焦点を当てて研究している新しい博士課程の学生を支援するために、Djokovic Scholars initiative がつくられた。

ジョコビッチとエレナさんは、今年9月にコパオニクで7度目のフレンドシップ・ゲームズを開催し、130人以上の地元の子供たちに1週間にわたる楽しいアクティビティを提供した。子供たちはこのイベントが無かったら他にこのような機会はなかったであろう。

「子供たちはいつも、幸せとは何か、どれだけ簡単に心からの笑顔を見せてくれるか、私たちに思い出させてくれるんだ。友達と遊んだり一緒にいたりすることが子供の頃の一番の思い出だし、私たちのチームはセルビアの子供一人一人がそんな思い出を持てるように毎日活動している。この子供たちの笑顔が、私たち正しいことをしている証明だし、これからも続けていけるモチベーションになっているよ」とジョコビッチは語った。

8度目の年末ランキング2位以内を達成したジョコビッチは、2020年のシーズンを「ATPカップ」(オーストラリア:ブリスベン、パース、シドニー/1月3日~12日/ハードコート)でスタートする。

※写真はMonteblanのイベントでのジョコビッチ

(Photo by Craig Barritt/Getty Images for Montblanc)

翻訳ニュース/ATPTour.com